2006/10/23 月曜日

シューマッハのラストラン

Filed under: 人物,時代 — patra @ 5:27:43

シューマッハ
こんなに興奮したレースはありません。
マシンの調子が悪いミハエル・シューマッハは予選でスピードが挙がらず10位スタート!悔しい。さいごのレースなので何とか良い結果をと願うには悪いニュースだと悄気ました。ところが・・・

スタートで素晴らしいジグザグランを見せ苛烈な試合が始まりました。すぐにマシンクラッシュがありセーフティカーが出る波瀾の幕開け。しかしミハエルは9周で早くも6位につける流石の帝王ぶり!と胸踊らせる間もなく、5位のフィジケラを抜いた瞬間、悲劇が又も起こります・・・マシンが嫌な感じに揺れグンとスピードが落ちたのです。抜いたはずのフィジケラはアっと言う間に抜き返し、後続のマシンも次々にミハエルを抜き去り、彼はどん尻!私はただお守りを握りしめるだけ。タイアがバーストしそのままピットへ直行です。

運命の女神の何と残酷なこと・・しかしここからが凄かった。タイアを交換し1周遅れでもレースを続けるミハエル・シューマッハ!諦めないで物凄いスピードで追い上げてゆくのです。
35周で10位、33周8位、31周でクビサをかわし7位・・がどうもマシンが揺れる。チームのジャン・トッドの心配そうな顔がTVに映し出され、又抜き去られ抜き返す帝王の精神力の物凄さに1位を走るマッサやアロンソ等よりスリリングな展開に文字道理、手に汗、汗でした。
バリチェロを抜いて6位になった時、軽く手を挙げて「ありがと」という余裕すらあります。オォ、何と言う素晴らしいレースなのでしょうか?
もちろん最早優勝は全く望めないにしても、この精神力こそ帝王にふさわしい。パンクによる1周遅れをもバネにするタフな精神。
ついにフィジケラを抜いて4位でのチェッカーフラッグを受けましたが、最後の最後まで実力を見せてくれました。
チームメートのマッサが優勝し、ドライバーズチャンピオンになったアロンソの涙声の感謝の言葉からも追う側の辛さも感じられ新しい時代へ世代交代が必要だったとしても、こんなに充実した見事なレース展開で締めくくれるミハエル・シューマッハ!貴方こそ、英雄です。最高でした。抱擁するマッサとシューマッハ
セナとは違った意味で、後輩にレーサーとしてのお手本,見事な背中を見せ力強く去って行くミハエル・シューマッハのラストランに拍手しました。シューマッハ

M・シューマッハ


  1. これでシューマッハの勇士にお目に掛かれなくなってしまうと思うと、なんだか一つの時代が終わったような虚脱感がありますね。
    私はどちらかと言えば、アンチ・シューマッハのタイプでしたが、このシーズン後半戦はその枠を超えて、今迄にない程に彼を応援してしまいました^^ やはり、一つの世界を築いた彼の業績には敬服するばかりです。
    マシンやドライバーのレベルも飛躍的に向上している今の時代…、ポディウムに立った面子に、新しい世代の活躍と更なる期待を込めて応援していきたいと思いました。

    ありがとう、M・シューマッハ…ですね♪

    コメント by hilorie — 2006/10/23 月曜日 @ 21:37:26

  2. hilorieさ〜ん
    昨日貴女のブログを訪問しました、お元気になれれたようで嬉しいです。
    今日は雨だったせいか背中が重い私です。徹夜で応援したせいですが(笑)
    貴女もF!や車好きな歴史にかなりの年季が入っておられますね、とてもお詳しい・・。

    私も鈴鹿サーキットが出来た時からのファンですが運転はできません用語も怪しい(笑)
    佐藤琢磨選手のスーパ−亜久里も好調な走りに、やっとなってきました。M・シューマッハが皆を引っ張ってくれたようでうれしかったです。
    愉しかったです〜♪

    コメント by patra — 2006/10/24 火曜日 @ 2:26:49

RSS feed for comments on this post.

© 1999 - 2023 Patra Ichida, All Rights Reserved.