青年に詫びる
昨日は車検に出してから2週間以上も過ぎてからやっと車が戻る日なので確認の電話を朝一で入れると今度こそ10時頃には家に届くという返事だったが・・・暫くすると又電話があり10時30分に成ってしまうとのこと。
先週などは運転する人間が居ないので来週の今日に延期して欲しいとの事だったのでちょっときつい声になってしまうがその旨階下の母に伝える。
息子はこのチェロキーを気に入っているので車検、修理は怠らないが彼が不在の時の点検は、家には他に運転できる人間が居ないのでホンダのサービスに丸ごと送迎付きでお願いをしているのです。
時間を見計らって母が駐車場に出て鍵と引き換えにお金を払う為に待機する事になりました。
バッテリーを外して頂く為の見とどけもあります。
すると又、今度は私の方へ電話がありどうも道を迷ったようです、と心細そうな声で道順を再度聴いてきました。
びっくりした私は「車を引き取りに来た方と同一な人では無いのですか!?」と詰問口調で尋ねると「違います」との答えだった。
一体どうなってるの?とイライラと住所を伝え「そちらからの方向だと上手く教えてあげられないけど、大きい木と近くの建物を目安に解らなかったらカーナビがあるでしょう?電話番号を入力してみれば解るはずよ!」と短気に言い放ち電話を切ってから外で待ってるはずの母に大声で遅れるらしいと知らせた。
3分もかからない筈の場所から大分たってやっと緑色のチェロキーが家に辿り着き外からしきりに謝る青年の声がする。
部屋に戻った母に事情を聞いて驚いた。その青年は東京に着いたばかりの北海道生まれ。何も解らず出社した日に車を運転し届けよと命令されたそうでしかもカーナビの使い方も実は知らなかったそうなのにそれを私に電話口で伝えられなかったらしい。
申し訳なかった・・・謝りたかった。
現代の若者がカーナビを作動できないなんて、しかも車サービスエリアに勤めている筈なのでまたく想像もしなかった青年の困惑だった・・・。
はじめての東京で江戸弁でまくしたてられたら、確かに嫌いになるだろうな東京人を!と私がぼやくと「大丈夫よ、気をつけて帰ってね!ってちゃんと私が労ったもの・・・何だか会社も合併で忙しいらしくゆっくり教えてもらえなかったらしい」母が笑った。
純粋培養の素朴な青年こそ日本の宝なのに東京人の私が第一印象最悪な仕事始めにしちゃった日。申し訳なかった。