神々しいスープ・・・
香りが匂いたつようなスープ鍋の画面がTVに映しだされています。椎茸と昆布と他に何だろう・・?
辰巳芳子先生が対談相手のシェフ中村勝宏氏のカップに注いでお出しになったスープは「蒸しただけで作ったのです」と仰ったが、ほんとうに澄んだ綺麗な命を繋ぐにふさわしいスープでした。
人生の歩き方 の番組の中で先生のお部屋が又素敵でわくわくしながら後ろの棚の調度品など’ベネシャングラスかしら?’などと眺めていました。
「スープの会」に見える生徒さんは何方も教えていただいたスープを復習し、作ってみた方が居ないようでした。
「もったいない」
画面を拝見しながらそう呟く私。と同時にTV画面の先生は少し落胆したような表情を一瞬なさって「ここに学べる方達は恵まれているのに勿体無い・・・でも作らないのに作りました!と言うよりはずっと良いわ・・・私ならば言ってしまうかも」と笑われましたので、緊張から救われた生徒さん達は、ドッと笑い声を上げていました。
命をつなぐスープ・・と言ってもその尊さ大切さは惜しみ無い愛の形なんだ、と分かる所まで学ぶには切ない看護をする当事者にならないと中々理解できないものなんでしょうが、そうした人達は閑が無いという皮肉な現実。
聖路加の子供病棟でポタージュを振舞う先生が、おかわりをして「いままで飲んだどのスープより美味しい」と答えた病気の中学生を抱き締めんばかりにみつめる眼差しは慈愛そのものでした。
来週は私も御会いした事のある詩人、料理上手の高橋睦男さんとの対談・・楽しみです。
「たかがスープ?されどスープ。」
子どもの頃に、母が作ってくれた料理を「美味しくない!」と言って食べなかったことがある。
母は少し悲しそうな顔をして、「ごめんね」と言った。
僕は胸の奥に針を刺したような痛みを感じながら、黙って席を立った。
今でもそのときの痛みを忘れない。
「報われない」ということは、なんて悲しいのかな。
だけど、見返りが欲しくて、母は子どもに食事を作るわけではないだろう。
せめて僕は、「文句を言わない」という最低限のことぐらいは、できたらよかったんだけどな。
コメント by 変人です(^▽^) — 2006/5/6 土曜日 @ 16:26:52
子供が小さい時に、舌を子供風に合わせるのをしなかった私です・・・
黙って何でも食べてくれた子供に感謝かな〜〜
残すほどに盛らない・・色を5色に、とか一生懸命に作る母さんです、「まずい」と言われたら私ならひっぱたいたかも(笑)
それは冗談ですが、辰巳先生のスープは気合いからして凄いです。
私は自分の財布に見合った時間だけはたっぷり有る今の料理つくりを大事にしようと思ってます。
昨日も今日も「食事は外で友達と食べるよ」と言われてもそれも嬉しい。自然体です。
変人さんのお母様も「報われない」なんて一度も思わないと信じます。不味いものを作らないようになった大事な「君」の一言だったはずですよ。
批評は腕をあげる絶好のスパイスにも成る(笑)
コメント by patra — 2006/5/6 土曜日 @ 17:39:57
あまりの「神々しさ」にうさんくささを感じてしまう人がいるらしいのですが、私は世の中素直に生きたいと思っているのです。辰巳さんのお歳を考えれば、下心など何の役に立つのかわかるはず。なんとか3年待ちのスープの会に入れないかと考慮中で〜す!
コメント by Tama — 2006/5/10 水曜日 @ 10:44:22
>Tamaさま
コメントありがとうございます。
目に鮮やかな緑の葉っぱがおでむかえしてくださるブログですね。
私は障害なので先生のスープの会は参加できませんのでぜひ実際に学んでみていただきたいな、とひそかに希望。
先生のお伝えしたい事って大切な気配がします。
先生のミモザ鍋を息子にいただいたお金で母の為に購入しました。電子レンジで作るジャガイモのマッシュとしっかり火を使って作るマッシュの味の違いを指摘されたからですが冷めると、まるで味が色が変わるレンジでチンは胃の中でも電子物質が揺れて胃にいけないそうですね。昔ながらで不便は本当は無いのかもしれません。
コメント by patra — 2006/5/10 水曜日 @ 20:11:16