2010/11/28 日曜日

涅槃に直行

Filed under: 家族 — patra @ 1:28:29

IMG_1546CIMG8645CIMG8665退院してから暫く元気だった母は看護師さんや叔母、ケアマネジャーさんに「この景色も素晴らしいけれど何よりパトラがしてくれた事が一番なのよ、こんな事、誰にも出来ない」とエアマットレスに代えた事や諸々の気配りを非常に喜んで話すのを聞いてると、ちょっと嬉しかった。
ダイレクトに母が人に話すのを聞くのは初めてだし引っ越しで,同じフロアーになったお陰です。

命の灯火は消えかける時に一段と輝きを増す・・・というように母が元気に叔母や姪と話していた先週の火曜から僅か1週間後、火曜に再度先生がきてくださった時はほぼ意識朦朧な危篤状態・・・翌25日の朝,眠ったまま静かに亡くなっていました。
夜の1時半まで側に居ましたが苦しむ様子も無くスヤスヤと軽い寝息をたてていましたから・・朝6時15分に覗いたときは少しお口が開いてましたが暖かでした。

洗面と身支度をして戻ってみると?何か死相が。早速先生の携帯に連絡を入れ看護師さんにも電話する。急いで駆けつけてくださった先生が診察なさり「7時30分、臨終です」と用意された死亡診断書を書いてくださいました。
遂に来たか!涙より何よりお寺さんと葬儀屋さんの連絡です。看護師さんも駆けつけ身体を清め、「何を着せますか?」と聞かれ紫色のウールのロングドレスを出して着せて頂く。痩せてた時の私のチューブドレスがピッタリ似合っています。息子達には戻らなくて良いとメールしておく。

その間も葬儀社さんお寺の方丈さんと打ち合わせ。私の希望、その日のお通夜、翌日の荼毘がセレモア筑波さんの手配で迅速に決まる。献体を希望してた母の意志には、悪いけど逆らって、これ以上痛い思いをさせたく無いので普通にお通夜と葬式を我が家で母方の親類だけと父の姪、私の姉のご主人と娘だけのササヤカなお葬儀です。それでも前のヘルパーさんや看護師さんも来て20人くらいになりました。
「どうしたの、美代ちゃ?あんなに元気でお花見するって言ってたのにぃ」と2つ下の叔母さまが泣く、私も泣く。
親戚だっという事もあるが方丈さま自ら門番からお茶汲みまで気を配ってお経以外にも活躍くださるので恐縮してしまう。50ねんぶりの従妹とか懐かしい、全員この窓からの景色の壮観なことに驚いて、母は幸せだったろう、とたった20日の自宅養生でも慰めてくださる。

翌日、早朝なのに高齢の叔母さまはシャンとして焼き場まで・・・私の代わりに母の骨を拾って下さる。
天蒸篭で精進落としをしお開き・・・
亡き姉のご主人にも手伝ってもらい無事通夜と葬儀を終え久しぶりに夕方6時から12時間も寝てしまいました。腰と背中が痛くて目が覚めました。
母の遺骨は桜を見せてから墓地に埋葬するつもりです。

遺骨と遺影の前に枕お団子を8個ずつお供えしキッチンに戻るとコン!と音がする。何だろうと部屋に戻ると何とお団子一つ床に転がり落ちています。

不思議に、2度も団子は転がるのです。16という数がお気に召さないのかしら?
それとも・・・いや、言うまい。
実はお供えする前にフッと一瞬味見したい衝動にかられたのを見破られたのですね、母に。それで投げてよこしたんでしょう。3回も転がったなんて・・・・尋常ではないでしょ。
拾って口にほうり込みましたとも。母と私のさいごのユーモアです。


2010/11/25 木曜日

個食風景

Filed under: 家族 — patra @ 0:51:23

IMG_1524CIMG8624CIMG8630意識が混濁する前,母は常に私がちゃんと食べているか?とヘルパーさんに訊ねていた。
「食べられなくなったらお終いよ、私に遠慮しないで食べて・・・」
そう言われても失いかけているいのちの前で食欲なんて、そうそう出ない。

父に母に、心を込めて作って来た食事をこれから自分の為に作る訓練をしないといけない。
残り火しかない工夫と意欲を,懸命に燃やさないと,限りなく疎かな食卓になりそうで恐いからご飯友達を昔みたいに蘇らそうか。

いや、禅の坊さんのように厳しさと美しさの共存する1汁1菜をきわめよう・・・


2010/11/24 水曜日

台所が中心の部屋

Filed under: 料理,日々雑感 — patra @ 0:02:38

CIMG8616CIMG8617CIMG8620CIMG8629CIMG8627オープンキッチンも此処までドがすぎると面白い・・・という典型かな。
とにかく常に奇麗にしておかないと大変です。
母の部屋は元は私の部屋でした。呼ばれてもすぐ覗ける距離が便利かと思い真ん中の部屋を私にし,台所の隣りと交換しました、
猫ドアを私のドアには付けてないので少し開けておく必要があります。
インターフォンが鳴ると
脱兎のごとく私の部屋に逃げ込む癖はここでも直りません。
猫たちが此の所母のへやにばかり居る私を追いかけて母の部屋にくるようになりましたが
何だか二匹がお見舞いにきているような、そんな感じがするのもひいき目ですね。

もしかして点滴にして頂かないと危ないかもしれない母に
スープだけ飲ませようと根菜類を煮ています。

長引きそうな、そんな気がしているのでお休みは極力作り置きをして私の臨戦態勢も調えなければ・・・
と、まったく写真と関係がないけど
レクリントのフロアスタンドの後ろが母の部屋…絶景が見えます。
料理をしながら年中,母を覗いています。
古い家では出来なかったことですから、佳しとしなければ・・・


2010/11/22 月曜日

古い家具の魔法

Filed under: 日々雑感 タグ: , — patra @ 22:51:24

IMG_1516私のブログのタイトル写真のココニャンの入っている引き出しはイギリスのオールドパイン材です。前の古い家ではいかにも古びた風情でしたが、まさに田舎の家のように、なじんでいました・・・
このチェストは大好きなので何が何でも持って来ようと考えていました。
今度の引っ越しでも古い家具をだいぶ使っています。多少傷があっても愛着があるからです。

新しいマンションに持ち込むには,傷だらけで古過ぎなので、浮いてしまうかな?と思ったチェスト、玄関に置いてみたら、これが見事に修まり似合うのです、しかも違った表情までみせてくれています。

アララ,見直しちゃった(笑)えらいね〜君たちは!。これからも大事にしますよ。古い木はどんどん味が出て来る物ですが、手入れもしないとね。ワックスを塗ってあげましょう・・・

しかしこんな事なら3階と1階に置き去りにした、やっぱりオールドパインの台所テーブルも持って来ててあげれば良かったな〜置く所が無いけど


アイランド型食器引き出し

Filed under: 日々雑感 — patra @ 13:15:16

CIMG8391CIMG8393CIMG8396CIMG8399CIMG8404CIMG8401CIMG8402今回の住み替えで一番ヒットだった事は台所の動線です。
4メータ程の長さを一直線に全ての家事が流れるように作りました。
冷蔵庫から始まって浅いシンク、食器洗い器,二段になった収納やミーレの乾燥機付き洗濯機までこの長いラインに設置しました。
私の膨大な食器類をどう収納するか?事情を知ってる息子達は図面を見ながら訝りました。果たして入るのか?マンションなのに!?。
考えた末の私のアイディアは、アイランド式の大きな調理台、この両側から出し入れできる引き出しに特注したのです。
左側には引き出せるキャスターつきのゴミ箱を収納してあります。ドアを閉めればゴミ箱は外からは見えません。

今までのようにゴミ出しも同じフロアーのゴミ置き場にヘルパーさんが運ぶだけ、洗濯も全自動!と殆どの家事を私一人でも頑張れます。掃除はロボットのルンバが機嫌が良ければスイスイと・・・機嫌が悪いとテーブルの脚に掴まってウンウン動きません(笑)

実に便利で快適です。今までのようにお皿が取り出せなくて困る、という事は見事に解消されました。
キッチンのキャビネットは全てホウロウですから、ホウロウ好きの私は大満足です。洗剤つけて棒雑巾でゴシゴシしても劣化しませんから

従妹が「私,憧れなのよ、ホウローのキッチン」と叫びます。好いわよね〜ホウロー!!と二人で合唱です。
そんなわけで,何も困ったことは有りません。気楽に介護してます、本当は(笑)
ただ、最近、下手に成ったかも、お料理が・・・

大鍋に一杯!を止めた事と速攻で片付けるせいでしょうか・・・スープ鍋の出番がないせいでしょうか?「何もたべさせないで、食べるの嫌」という母の言葉にでしょうか


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