シャルマン
吉本ばななさんと御主人をTVで拝見。
というよりミーハ−的な興味深々だった。
一体物書きの御主人はどんな人なんだろう?と。
あぁ、実にお似合いのカップルだ。
なぜか田畑さんに感謝したいような、すごく嬉しい気持ちに私までがつり込まれた。
ふたりのポワンとしたコンビネーションが絶妙なのね。
司会者の野暮天な質問は「何じゃ?」と思ったけれど良くぞ出てくれましたね、お二人。
吉本ばななさんと御主人をTVで拝見。
というよりミーハ−的な興味深々だった。
一体物書きの御主人はどんな人なんだろう?と。
あぁ、実にお似合いのカップルだ。
なぜか田畑さんに感謝したいような、すごく嬉しい気持ちに私までがつり込まれた。
ふたりのポワンとしたコンビネーションが絶妙なのね。
司会者の野暮天な質問は「何じゃ?」と思ったけれど良くぞ出てくれましたね、お二人。
我が家の事務所はバーカウンターのみ、普段飲食はしません。
カサブランカが香るだけ・・・静かな空間です。
今年はお花のプレゼントラッシュで薔薇を沢山いただいたのです。
ドライフラワーにして贈り主の思いでにとっておいたら
最近花びらが、そちこちに散乱してるのを発見。
来客にそなえ掃除中、あやしい色の物体が薔薇の篭から走る・・・
なに?と見たら金色のゴキブリだった。
薔薇の黄色い花びらに同化してる、恐ろしいぞ、この昆虫の生命力。
今月の9日に休暇で戻った息子を一目見て、おや?と思う。
いつもの見なれた印象とちがうのだ。
忙しかったので痩せたのかな?と思いつつ冷やし中華ソバで帰国祝いの途中「あ」と声をあげた。
「いつもよりkyoの髪の毛が短くて顔に全然、似合っていないみたいだけど!」
大皿から目をあげて・・やっぱり?・・というようにフミちゃんが頷く。
「今回はアパルトマンの上に住んでいるプロに切ってもらったんです」と言い、
「耳の上の切り方はコツがわかったんですけど・・・絶対に切りすぎですよね〜」と困ったように笑う。
なるほど、どうりで色気がない。息子は結婚以来いつもフミちゃんがそれは見事にカットしてくれるのでとても繊細な雰囲気だったのに。
首の太いマッチョならいざしらずスポーツ刈りだ・・美容院のプロは時として絶対に客を見ていない。
自分の手先に酔っているのか技術に酔っているのかなんだか・・客の注文とは違う似合わない髪型に平気でする癖があるようだ。
ひょろ長い痩せた首に短い髪の毛の息子・・・そうだ貧相になっちまったのだ。
「これでも大分伸びたんですよ」と申し訳なさそうに言うフミちゃんに
「貴女ほど息子の頭の形を熟知している人はいないわ、これからも今までどうり自信をもって、君が切ってね。プロより君のほうが断然上手だもの」
とお願いすると
「そりゃそうだよ、彫刻科出なんだからさ、全体像の把握はうまいよ」と息子も前髪を引っ張りながら照れ臭さそうに笑った。
髪を一つ切るのも愛が、技術より勝るのだ。
似合わなくては意味がないのにそれが出来るプロは実に稀だ。
「冬のソナタ」を一度も観ていないお嫁のフミちゃんが日本へ戻ってついに動いてるペ・ヨンジュンさんのCMを見たらしい。
夕食の時我々共通の友人の名をあげて
「(マレフィスの)タク君に良く似ていますね」と言うのだ。
え、そうは思えないけどな〜と、このところ逢っていない若者の面差しを必死で辿ってもピンとこない・・・
「太っちゃったんですよ、最近、この辺のホッペとか似てました」
暫くたってペ様の1作目「初恋」の影像を見たら、髪が短くて痩せたタク君がそこに居た。
なるほど、フミちゃんは確かな目を持っていますな、女子美の彫刻科卒は伊達じゃ無かった。
昨日、観た中国の秦の始皇帝を題材にした映画「ヒ−ロー」は衣装の美しさが飛び抜けていた。
黒沢明監督の「乱」でアカデミー衣装ザイン賞を受賞した日本の誇る和田エミさんの仕事である。
2年以上の歳月をかけて取り組まれたであろう力作は優美さと洗練に満ち、機織りから用意したのではないか?と思わせる布の量感の美しさは、布の重さ、性質、動きを熟知したデザインだ。
どの場面も息を飲む美しさと色・・・こんな作品は生涯にそう出会えるものではない。
和田エミさんも渾身で打ち込まれたにちがいない。
陳藝謀監督のメーキングを観ていたら、楽し気な和田さんがスタッフとして写っている。
敬虔な仏教徒、ジェット・リーに彼手製の数珠を頂いて満面の笑みをもらす満足気なお顔も輝いていた・・手相もご覧になるらしい。
構想3年、撮影6ヶ月有余、映画を1本作り上げるまでに係る気の遠くなるような時間に目眩を感じる、
完成へと、纏めあげるまでにスタッフに強いられる沢山の犠牲も数え上げればきりがないだろう。
監督の言葉は静かで強い。
「人々の協力なしには何一つ出来ない、画面に写る役者はもちろん、それ以外の沢山のスタッフに支えられている、」
初めて陳藝謀監督に指導された時はチャンツィイーは演劇学校の生徒だった。
今では人気一番の若手女優だが「初恋の来た道」でドアを開けて飛び込んでくる表情がどうしても出来なくて不貞腐れていたら、
監督は怒りもせずに側に来て、静かにこう話したそうだ・・・
「君達役者は画面に写る映画のほんの一部の人間にすぎない、もし君が投げやりな気持ちになってしまったら、
見えないところで一生懸命支えている他の人達はどう思うだろうか・・・」
それを聞いてチャンツィイーは号泣してしまったそうだ。
「それからは全ての人々、一緒に映画を作るスタッフに感謝の気持ちをわすれません」と。
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