2回目の顛末
退院1年目に思う・・・というエッセイを、去年夏に載せたわずか1ヶ月後に又も転んだ私は相当の罰当たりかなんかですね。
靴は不具合だったので使ってませんでしたが、つたい歩き、杖が使えるようになってました。用心のためにピックアップ歩行器を併用していたのです。
その日は凄く蒸し暑く、家に来て下さるへルパーさんは体格が良く汗かきなのでクーラーだけでは足らないだろうと自分の寝室のデロンギ乾燥機を付けてから戻る所で、僅かな引き戸のレール(5ミリ)に弱い足首が乗った瞬間によろけたのです。訪問看護士さんの目の前でした。後で聞いても何故よろけて尻餅をついたぐらいで骨折したのか解らないくらい静かにズルっと床にお尻をついたそうですが、なんせ狭い通路なので足に全体重がかかってしまうと、筋肉の障害(ミオパチー)がある私は自分を支えられないのでしょう。とっさに掴んだ植木鉢ごと倒れました。
前からお直ししないといけない廊下、去年とほぼ同じ場所ですから本当はいの一番に直すべきでしょうが母の環境を直すのが、私には先決だったのです。
運良く看護師さんの目の前で転んだので、すぐに整形の先生が順天堂に連絡をしてくださいましたが、ここが大問題です。当初は受け入れ可能だったのか、レントゲンを沢山写し診察室で見ながら、既往障害の話しなどし診断する内に部屋が5万しか空いていないとの事、まさか整形で日に5万もかけて3ヶ月入院したら破産ですから困る!と言いますと「じゃここでは看れませんので元の手術した先生に頼みなさい」とニべも無い。
おぉ、世間で噂のたらい回しの根源は部屋代も有りか?
去年、退院する時に「2度と転ばないでね、もう来てはダメ!!」と言われたばかりの逓信病院に行くのは面目無いし恥ずかしい。果たして受け入れてくださるか不安な私に順天堂の先生が連絡をしてくださる。「すぐ来なさいと言ってますよ、救急車呼びます」
「来ちゃダメって言われてたんですけど・・」「そんな事言ってませんでしたよ」と苦笑する先生。
「再起出来るかしら?」しょんぼり呟くと側で着替えを手伝ってくれていた順天堂の看護師さんが「あなた、しっかりしてるから大丈夫!」と声をかけてくれたので、すぐその気になるゲンキンな私。
救急搬送された日は若い知らない担当医でしたが「良く来ちゃダメと言われた病院へ又来ましたね!」と笑いながら止めをさされるし冷や汗で平謝りしました。
去年と違う6階へ運ばれる。この6階の担架風呂を借りていたので其の方が便利と思ったのですが早とちりでした。あの優しい7階の看護師さん達と違いなんか?言動に刺が在る感じ・・・ついて来てくれたケアマネジャーさんや看護師さんは婦長さんまで勤めたベテランなので首をかしげて、でも黙ってましたがどうも救急で運ばれる人間には邪険な対応の様な気がしますが受け入れて頂けただけでも感謝しないとですね。
入院した日は1晩中、雷が轟くように鳴っていました。真っ黒な窓に光る稲妻をみながら、いくら脳天気な私でもへこみました。万事窮すなり。
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