2012/9/11 火曜日

高倉健さん

Filed under: 人物 — patra @ 23:11:38


プロフェッショナルの高倉健特集のインタビユーは圧巻だった。寡黙とおもわれていた健さんが実に明快で饒舌なのだ。
無駄な言葉はひとつもない、けれどポツっと語る言葉の端々からこぼれ落ちる人間性にもの凄い力があって圧倒されるのだ。
例えば映画スタッフになるべく映画の好きな若い人材を入れる事、彼等に映画作りの現場の空気を味合わせてあげたい!と条件を付け、彼等の側でたえず仕事ぶりを見ているのがおすきらしい。
そして振り返ってこう言う「一番働く人が、一番安いんだよね〜・・・」納得いかないよ、というお顔。
現役で最高齢の役者、大滝秀二さん(87)と現場で一緒になった後,最敬礼し涙する。
「大滝さん,仏像のようなお顔してましたね!  かなわないな〜いや負けたくない。後を追うだけですね」と自分に言い聞かせるように目を伏せる。
最も影響を受けた人生の師を訊ねられると躊躇なく「それは母親,母親が法律!みっともないことしなさんな!、という言葉を今でも大事にしています」
明快に躊躇なく答える。

「俳優が私生活をみせちゃいけないと思うんだ・・・」だってそうでしょ?というようにカメラを睨むそのどれもこれも実に良いお顔なのである。年令を重ねさらに素晴らしい人間味が出る役者さんてそうは居ない。唯一の存在、そんな高倉健さん81歳,背筋もピンと伸び見事なものである。孤高・・・人は簡単にそう表現するが私には修験者,超越した粋人に見える。孤高など遥かに越えた仙人みたいだと思った。イヴ.モンタンが羨ましい、奥さんが死んだ後若い秘書と幸せに暮らして死んだんでしょ・・・いいな〜とか
ジャン・ギャバンは実際は不幸だったんだよ、でも牧師になってもギャングをやってもどれも嵌るでしょ?とか今まで知らない人間味ある側面も見えた最高なインタビュ−番組だった。特別な人なのだな、やっぱり。


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