働く手
昔から手だけは異常に綺麗だった。
「どうせ何もしないのでしょ?」と女友達や男の人に言われるくらい、他に取り柄が無いだけに、何を言われても自慢だった。
それがどうだろう、ついに確実に老の手になってきました。関節こそ曲がってゴツゴツしては居ないが、実に老いた手だ。
台所の仕事にうっかりキッチングローブをし忘れたここ何年かの間に、実に正直じゃないか?慌てて手袋をしながら台所仕事をするようになりました。
「綺麗だ」と思っていた慢心がいけなかった。
お正月に来た友人の柔らかな肉付きのスベスベの手、欠かさず塗るハンドクリームやキッチン手袋のおかげだそうだ。
油断はいけない、持続することこそが手入れの基本は昔から言われていることなのに・・・・
それともう一つ
役立たずの稼ぎが無くなると,手入れだけでは追いつかない、終った手になってくるものだ。せめて料理や台所仕事をする働く手は護っていこう。