2015/11/8 日曜日

70’HARAJYUKUが届く

Filed under: 友人,時代 — patra @ 16:45:27

70年代の原宿は当時事務所を青山神宮前に持っていた私にも懐かしい。
けれど哀しい思い出も有るので、心のある部分が拒絶反応も起こすのです。
中村のんさんが70’HARAJYUKUという写真集を出されたのは知っては居たのですが・・・ヤッコさんの「表参道のヤッコさん」と同じにスルーしていました。
そしたら昨日、中村のんさんから献本頂きました。
赤い帯が印象的な可愛い写真集。
その人の最も感受性豊かな時代に誰と出会うか、何を見るか?でその人の個性も決まるのでしょう。
私が青山の事務所で出逢ったのんさんは18歳、キラキラとした好奇心一杯の少女でしたから、その目に写った原宿が、この写真集に繋がったのだな〜と思います。
何を、誰を心に焼き付けるか?の能力に長けていたとおもいます。
一方写真は・・・今は有名写真家であっても、まだほぼ素人だった青年達の目線です。のんさんの企画がなければ日の目には出なかったでしょう。写っている若者は希望に燃えてわらっていますね。

青山のレオンを愛用していた私は、皆が懐かしがる表参道のレオンを好きではなかったのです。
ガラス張りの3段の入り口に視線を感じるのが脚の悪い私には堪え難かったのでしょう。
自意識過剰でしたね。
セントラルアパートでは話の特集の編集室の人や林宏樹さんとばかり
矢崎泰久さんや和田誠さん,永さんなどとご飯を食べました。カフェセントラルのフィリピン料理、杉の子のおにぎりが懐かしい。階段の福禄寿より南国酒家wこれもすでに大人だったからですね。
年代が違うと目にうつる景色も同じ場所でも違ってみえるのですね。
息子の交通事故で原宿界隈を離れなくてはならない時期でもあり家族の再生に困難な連続でした。
のんさんの本見ながら、屈託なく青春を送れるのが一番幸運なのだと思いました。
それは何かしらの困難は逢ったとは思うけれど
愛と懐かしみを込めて過去を振り返られる人は幸せです。
何より特筆すべきは師匠とお弟子の関係でありながら、ヤッコさんとのんさんの友情は素晴らしい相乗効果です。其の事にもいつも感動してしまいます。
今若い人は、今いる時代を愛を込めて40年後。思い出せるのでしょうか?
ふと、そう思いました。
のんさんは良い時代を生きていたのです。

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