一言・人を誤る
怖い言葉ですがこれは実に奥が深い・・・何故今日この言葉が胸に刺さったか!というと普段いかにも孝行娘を演じている私が実は何事も無いときには平常心でも、ひとたび心配毎があると中々家族や親しい人に丁寧な言語で対応はしていられない弱さがあるからですが・・・昨日、朝のTVでSONY元会長の盛田氏の奥様の談話 として、親しくしていたマイケル・ジャクソンが10年ほど前に「I need your help!」と電話をかけてきたのに会長の病気が一番思わしくなかった頃でマイケルの話に,丁寧に耳傾けられなかった!申し訳なかった。」と述懐してる話を聞いたからです。優れた夫人でさえ苦しい,余裕のない時期に丁寧、且つ利害のない心で人と接することのいかに難しいかを示して下さった。マイケルは盛田会長が倒れた直後,30分もの励ましのテープを送って来ていたそうで,彼の優しさが滲みでていますが,彼の苦境を気ずく人はいなかった。人の発するサインをキャッチするのは難しい。
本当に正しい事は日常生活の何気ないふるまいにこそ表れる・・・としたら何と多くの不注意極まりない言葉を連ねて生きているかと我ながら呆れ恥じ入る此の頃です。ふだんの言動こそが人と成りを現すとは真実だと思います。
ちょっとこじつけですが・・・
昨日の夜、格闘技で魔裟斗が勝ち、川尻が負けました。闘う前から二人の言葉の火花はもの凄かった。でも,結果は少なくとも今のチャンピオンに対するある種の礼節をもって挑まず、いたずらに,先輩を侮辱する川尻がKO負け・・・追う者の若さや勢いは大事だけれど力だけではチャンピオンになれない。魔裟斗の自信は普段の摂生による自信だろう。ビッグマウスであっても勝って、実に嬉しかった。
【一言・人を誤る】
人間の本当の正しさは、
ちょっとした日常の挨拶(さいさつ)や
振舞(ふるまい)にあらわれ、
何でもない行動に、
案外人間内容やその背景を知ることができるものです。
これに反して、大層偉そうな大げさなことを言うものは
当(あて)になりません。
こんな人程、家の中や友達とのつきあいになると、
とんでもない愚劣なことを平気でやるものであります。
昔からよく言うように
「一言・事を破る。一言・人を誤る」で、
ついうっかり言った言葉、
ちょっとやった行為がその人の人間を決定します。」
『安岡正篤 一日一言』より(致知出版社刊)
斯様に分っていらっしゃる安岡先生でも、間違うこともあったのでは?人の道は厳しく設定されているに違いない。