誠実と真っ当
人に完璧を求めがちの私は、自分が甘ったれな分、ずいぶん気にして誠実たらんと生きてるつもり。でも評価するのは自分ではない、常に他人の目線だ。だからこそ注意深く真っ当を心がけるのだが・・・「時そば」のような商売人が増えている昨今に驚きです。昨日貰った見積りを見て金額云々より、その内容が微妙に落語の「時そば」を彷彿とさせる商売人の、ひい、ふうみ、いま何時だい?いつ、むう、ななや・・のような老人ならば引っかかりそうな明細に唖然とし言葉もなかった。老人ならば意味がわからないだろう。つまりリフトの値引きの明細と必要不可欠の手摺の移動、新規手摺の下地用木材、電気工事などは別用紙に表示されている仕組みなのだ。一瞥するとすごく安いと感じるがそれはまやかしで器械本体のみの値段。
工事全般に拘る諸々の金額を合算し、そこからどれだけ値引きが可能か?、といったトータルの数字が集約された1枚表示では無いのが微妙に怪しい。昇降トイレは機種毎に予算が違うので3枚というのは理解できる。が、リフトに関しては企業全体が何となくキャンペーンといいつつ餌で顧客を釣る感じが否めない。手摺は別、下地の木も別。電気工事も別、こうした見積りの書き方は、到底納得できないし、お年寄りは早合点し注文書に印を押してしまうだろう。これは日本のあらゆる職種にはびこりはじめている卑し病のようだ。中国を笑えない。
店頭に張り紙があり「もんじゃ焼きオール半額」につられて入店した知り合いが、まさか半額なのはもんじゃの生地だけで、トッピングは其の範疇にあらずとは知らず・・・薦められる侭に喜んで牡蠣だの何だの注文しお支払いの段になってトッピングは正規の値段、いやそれ以上に高い値段のボッタクリ商法だった!といった仰天の商売人の狡さに辟易した話を聞いたばかりだが、この「キャンペーン中ですから」「がんばりますから」と言いつつ見積りに手摺や下地の木、電気工事などがドンドン加算され、より高い見積りになる不自然と、工事時期を伝えてあるにも拘らず、3回も下見に来て手摺の下地の木が間に合いません・・・など一体全体何?。全てが1セットとして進行すべき事柄だろうに安く見せかけるリフト本体のみの見積り数字を平然と羅列する浅知恵こそが、モノの本質をまともに見つめ直す力を奪っていることになる。
第一可愛い新入社員さんの前に何度もオファーしていたリフト、上司に話し掛け合ってくれたのは他ならぬその新入社員さんだけ・・・他の女子社員は行動も起こさなかった。私はその熱心な可愛い小さいさんに点数を上げたくて発注したのだが,次々上司が出て来るのにはもっとびっくり。小さいさんの見積りの不備を応援してあげたかった私の真意は何だか宙ぶらりん。
日本の子供の学力が著しく低下してるらしいが,育たない人材への企業責任は誰がとるのだろう。経営者にこそ重責がある。だから口やかましくならざるおえない経営者の、その心中を察する感性がなければ「仕事」など何も進むまい。弱者を相手にする職業は特に鋭い洞察力と一回の打ち合わせでパーフェクトな理解力を目指すくらいの,プロフェッショナルな心構えが必要だろう。目をサラのようにして、とにかく仕事せよ。可能性の兆しいっぱいのちいさいさんへ。