豪華キャストだった
クリスタル殺人事件・・・なんだろう?とタイトルだけ眺めていたら、キャストにエリザベス・テイラー,キム・ノヴァック,ジェラルディン・チャップリン,トニー・カーティスにロック・ハドソン!!といった、今の若者は多分知らない?往年のハリウッドスターが勢揃い、しかもどちらも譲れないタイプ違いの美女が競演したなんて初耳、古い映画だけれど映画通の母も見た事が無いというので、一緒に見てみることにした。テンポが今時辛い緩さだが、アガサ・クリスティー原作の「ミス・マープル」シリーズのハリウッド版探偵モノだった。二人の大女優が映画の中でも犬猿の仲の大女優として登場する趣向である。まだエイズを発症していないロック・ハドソンがやや老けてエリザベス演じる所の妻であり女優のカムバックを支える夫役。禿げて大分悪相になったトニー・カー ティスがプロデューサー役であの「お熱いのがお好き」の美男ぶりは何処?という感じ・・・そして「ピクニック」「黄金の腕」で衝撃デビューの金髪美女キ ム・ノヴァックがライバルの女優といった役所を憎々しく演じて見事。彼等撮影隊がアメリカから乗り込み、イギリスの家を借り切って撮影に挑む間に突然起こ る、理由亡き殺人事件。秘書のJ・チャップリン、執事、庭師まで皆怪しくみえるのだが殺人のターゲットは女優か?謎だらけ。この家の隣家にマープル叔母さ んが住んでいたものですから、当然スコットランドヤードの刑事で甥が知恵を借りに訊ねて来る・・・もちろん母は誰が犯人かサッパリ、殺人の動機さえ解らな いようでしたが、消去法で一人一人削除し途中で見事に犯人を言い当てた私・・・結構、尊敬の目で母から見られました(笑)。悪い癖、犯人探しが大好きで 黙っていられないのです。50 年代のマープル叔母さんの台所の壁、全部ウォールナッツで出来ていて、手作りのようなドアの把手とかが、ストーリーよりも楽しめました。監督と女優の夫婦 愛が、風疹をキーワードにした悲劇で佳作。(一体何時頃の作品か,調べたら1980年だった、両女優の奇麗なことに驚いた。)