2006/4/21 金曜日

歩み寄る心・・

Filed under: 家族,日々雑感 — patra @ 0:03:43

「いや、母さんは無邪気なだけだよ、悪気はないんだから、そう一々突っかかるなよ」今となると叱った俺のほうが堪忍が不足だった・・
そう言っているような父の写真。生きていたら今日が94才の誕生日。

確かにそうかも知れない。善く考えてみたら怒る感情は自分の都合なのだ。
自由闊達に、行けるならばどこへでも好きにゆく自由は母にある・・仮に行き先も言わずに外出して、不幸にも怪我やトラブルに遇ったとしても、それは母の運命である。すぐに助けに飛び出して行けない我が身自身を忌々しく想っても別に母に罪があるわけじゃないのだ。

伯父友松円諦老師の説くCD版「般若心経」を何度も繰り返し聴きくうち、心の修行を一言でいうなら「修行には何も難しい事は一つも無い、夫は妻を拝み妻は夫を拝む、子は母を拝み母は子を拝む、上司は部下を拝み部下は上司を拝む・・お互いを思い遣る心こそが重要だった・・・
「共同生活なんだから、心配している者の身にもなってよ!!」そう激しく毒吐いた言葉の中に「自分」の事しか考えていない自分がいる。
みっともない、とか恥ずかしいとか
「無事に戻って良かった、でも心配だからちゃんと伝えてね」
そう言える私だったら・・・少しも母は隠し事せずに堂々と行き先を言う筈だ。結局すべての理には結果と因果の法則があるんだな。
晩年、ほんとに仏のように穏やかになった父は、長い時間をかけて己の非を悟ることで母を理解できたのだろう。

「良く叱られたけど、お前は謝るから良い、そう父さんに言われたのよ、だから今度だけ許してね」ええ、ええ許しますともさ。そしてこちらこそ。


  1. ヒトはなんて忘れっぽいのだろう。
    眠りにつく前に、あんなに反省したんだけどなぁ。
    誰かが「怒るのではなくて叱るのだ!」と言っていたけど・・・。
    僕にすれば、叱ることも教えることも本当はする必要はないと思う。
    人間は他人を思い通りにしようとしてはいけないのだ。
    人はそのままで、きっとそのままでいいのだから。
    なんてね。(^^;

    コメント by 変人です(^▽^) — 2006/4/21 金曜日 @ 16:16:44

  2. そのままを受け入れるというか、認めるのがまず大切で、
    個々の改善は、本人のみが携われば良いということだと。
    他の人は良いとこだけを見ていればいいと。
    私にはそれが出来なくって失敗したことがあって、
    その件で、少し前にpatraさんにメールしたところでした。
    固い鱗がとれて私は少しずつ柔らかくなっています。
    でも、無理をすると怖いので、ちゃんとその心が身に付くのを見極めています。
    patraさんのメッセージをここで拾い集めています。
    そっといろんなところに置いてくれてるんだと感じています。

    コメント by みさちん — 2006/4/21 金曜日 @ 21:10:57

  3. グサッ・・・
    変人さんの言葉に思わず声を出して笑うわたしです。実に悟られていますね。
    気の合わない人と暮らし、気のあう人とは逢えずとも・・それでも平常心でいられなんの不都合もなく淡々として生きることが出来て本物だそうですね。
    さしずめ君は最早到達しているのでは・・尊敬の眼差し(笑)

    そうそう、耳もとで囁く歌声について、もう一言。
    女性の歌声だと同性のせいか妙に照れが先きに来て癒される前に、聴いてて恥ずかしいのです。(笑)そう言う意味で異性の歌声が安心なのです。

    コメント by patra — 2006/4/22 土曜日 @ 1:06:27

  4. >みさちん
    感受性の鋭い貴女は私のつぶやきの中からでも、何かしら拾ってくれる素晴らしい読み手です。ありがとう。

    私はどうか?と問われればウロコが3重にもなって来ていますね(汗)自分が最も手強い敵なのです(笑)でも諦めないで行くべし行くべし・・と私の対岸に辿り着こうと企んでいます。あ、たくらんじゃいかんのかな?

    簡単じゃない悲壮なる修行です。
    いま1番の問題は私に疲れが見えて来た事ですね、はて、これをどう乗り越えようか?考えているとファイトが鎌首もたげてきますから
    人生は面白くて止められません。

    コメント by patra — 2006/4/22 土曜日 @ 1:25:50

  5. おひさしぶりです。ういです。元気です☆
    仕事とバイトでバタバタしていました。

    なかなかここにもこれなくて。
    今日、久しぶりにおやすみなので来ました。

    なんてタイムリーなブログ。さっき喧嘩したばっかりです。
    すこししょんぼりしながら、でも、納得できない思いでしたが、
    私も目からウロコがポロリ。

    父も母も私が歳をとる分、同じだけ年老いていくという事を
    理解しているつもりでしたが、わかってませんでしたね。

    やはり、「ありがとう」の心は忘れちゃいけないんですね。

    コメント by うい — 2006/4/22 土曜日 @ 9:57:41

  6. おしさしぶり!ういちゃん
    私も今日、2階の事務所部分、kyoとフミちゃんにお願いして10年振りで
    コンピュータの配線を整理してもらいました。

    歳を取ると一人では出来ない事が沢山出て来るのです。それを察知してあげられるのも閑な時間がたっぷりあればですが、現実は難しい。
    若い人はとっても忙しい世界を生きています。
    でも体力が衰える中でも頑張ったり耐えて生きている老人も居ますよね、皆が幸せに生きるには「さて、今必要な事って何かな?May i help you?」そう家族に時々問いかける思いやりの心だと思うのです。

    すると最低限、今、必要な問題だけオズオズと老いた家族からのお願いが出てくるはず、それだけクリアーすれば後は仲良くできるものです。

    ういちゃんが此所を覗いてくれただけで5年は幸せが続くpatraです♪。元気でいてくれてうれしいぞ♪

    コメント by patra — 2006/4/22 土曜日 @ 20:43:15

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