写真のゆくえ
昨日は実は沢山驚いた事があるのです。何をって?それはリアリティについて考えさせられたのでした。リアルの強さと日常性から生まれる惰性を徹底的に追求することでア−トへと昇華させてゆく事のできる人達、発想の転換と闘う事についてとか・・。
写真家小林のりおさんの膨大な写真サイトを、初めて訪問してみた。台所だけを写しつづける!Digital kitchenの連写を長い時間かけ、遡って観つつ、驚いたり感激したりしている内に何が何だか分からなくもなっていた。つまり「写真」の持つ力とは、美しさとは、の基準は何に依るのだろう?と考えはじめたら困ってしまった。
プロがデジタルカメラを駆使して写す写真と我々素人が写すものにこうも歴然とした差がでてしまう’空気’とはいったい何だろうと。
デジタルですよ、器械が勝手に操作してくれるのよ。誰でもカメラマンに成れる時代なのに、この到底、超えられない自由さって・・・?量なのか?。否。
そして少しだけ気がついた事、プロの使うデジタル写真には、ある種突拍子もない’あっけらかん ’さ・・・って凄く大事なんだ!と。
胆が座っている、って事が一番大事なのはいつの時代にも言えることだが・・・。日常の台所を勤勉に激写する小林さんより、日々、覗かれるファインダーに平然と耐える、あっけらかんな奥様、あなたが実に凄いのだった。
時代はグルっと変わりますね。
再生する意識によって何度も平凡が非凡になる瞬間・・・。