ラナンキュラス
雨だったお彼岸の翌日、姉が母を連れてお墓参りへ行ってくれた。
帰りに真っ白い芍薬を5本、私へ、と手渡してから、上がらずにすぐ帰っていった。元々色の白い姉は、その日、天候のせいでまるで輝く芍薬のように白く、見た所、元気そうだった。
部屋に戻り花を生けて気がつくと芍薬ではなく大振りで見事なラナンキュラスの白と僅かにピンクがかった白だけを選んでくれていた。お花の選びかたがとてもセンスが良い姉のお気に入りの花屋さんからだった。
去年の入院中もお部屋の患者さんや看護婦さん達に姉が持って来るお花は評判だった。
その姉がまさかの癌である、かける言葉もみつからない。
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