2005/12/27 火曜日

「メイド」姿

Filed under: 人物,時代 — patra @ 1:17:06

筑紫哲也氏の秋葉レポを見ていたらメイド姿のウエイトレスに反応していらっしゃるのでちょっと面白い事を思い出してしまった。

青山から撤退した後の事務所は当時サントリーや日立のCMで活躍していた美術デザイナーに父の設計事務所だった場所を1982年に改造して貰い、今のバーにした代物だが、せっかくなのでとオ−プニングを開いた時の事です。
お世話になったデザイナーやカメラマン、モデルと一緒の飲み会です。丁度、仕事で作らせたイギリス映画に出て来るようなレースの頭飾りやレースのエプロンがふた組事務所にあったので、数人居た助手の女の子の勇者に着てもらいました。

ヨ−ジさん川久保さんの黒い衣装ばかりが流行っている時代ですから、パーティに見える人ほとんどが黒では面白く無い・・・助手の小さい百合ちゃんは凄くメイドの衣装が似合って、本人も大喜び。銀のお盆を持ってお客様の間を注文を聞いて回りクルクルとメイドに成りきって働いてくれてました。
其の時に奥様と一緒に現れた売れっ子ム−ヴィカメラマンの三明さんに「やり過ぎだよ!いくらなんでも」と笑われました。

ま、今おもえば確かにワザワザ、メイドの衣装を作るのはやり過ぎだけど、私の年令のパーティと言えば仮装がとっても流行った時代に育っているのです。
衣装があるならば、絶対にそれで遊びたい、と考える方が自然です。

強制したわけでは無く喜々として役に成り切る事が出来るコスプレの不思議!何も「電車男」からだけでは無く形は変えても時代時代に伝承されている遊び方なんだ・・・そう思ったら凄くおかしかった。
そして三明さんの奥様、当時人気モデルさんは「明日のパーティに私もメイドになりたい・・ぜひ一式貸してね!?」と耳打ちされて喜んで御貸しした記憶を思い出したのです。
「御主人様・・」
遊びならば、一度は女子も言ってみたい台詞なのかもしれない(笑)。

ファッション、流行は繰り返す!こうして遊び心は受け継がれていくのだが、驚く事はしっかりとそれらが商売になる、そう践む人間が居る所に時代の逞しさがあるのかもしれない。

ニヤニヤしてらした筑紫氏も若き頃何らかのコスプレパーティを目撃されていたのかもしれない。
さて来年の流行は何だろう・・・

馬鹿らしいことが経済の活性に結びつくので一概には切り捨てられないものだ。


  1. 仮装パーティなんて、とても楽しそうですよね♪
    かつて、西村よし子さんのお供をさせて頂いたパーティを思い出してしまいました。
    第一線で活躍されるデザイナーさんやモデルさんなどを間近にし、趣向を凝らしたファッションと
    楽しげな会話を遠巻きに、頬を紅潮させながら夢心地で居たのを覚えています^^
    何だか…、よし子さんのアトリエが南青山にあった頃に、Pataraさんをお見掛けしているような気になってしまいます(笑)

    コメント by hilorie — 2005/12/27 火曜日 @ 9:55:47

  2. ●みさちんです。
    十二年ほど前、名古屋のクリエーター仲間100人で「仮装ボーリング大会」というのをやりました。ボーリング場には何も知らせず予約だけ入れて、定刻に人が集まりだしたらもうみんな目が点です。ドラえもん、美空ひばり、サザエさんよしこちゃん、馬に乗ったサファイヤ姫、めだまおやじ、グリコの体操服のあの人も。そりゃもお、普段からもの作りの人たちですから。作り物かぶり物も手が込んでて、記念写真をせがまれる人続出。
    それから三年は打ち合わせで「初めましてあのときのバットマンです。」「あ、わたしさんぞう法師です。」と紹介しあっていました。友人の嫁はこのときが初顔合わせだったので未だに「サリーちゃん」って呼ばれています。

    コメント by みさちん — 2005/12/27 火曜日 @ 13:14:52

  3. hiloreiさん

    西村ヨシ子さんのアトリエが南青山に在った頃はもう仕事を始めてましたね、駆け出しのスタイリストで、すぐ裏に一応(笑)事務所がありました。
    子供も居たのでその頃は仮装パーティは卒業してました・・・。
    そのちょいと前が凄い時代だったと記憶しています。どこで購入したのか、皆さんとびきりのファッション。当時目立った方々が服飾関係のデザイナーになっています。あの頃の熱気が日本のファッション業界を一気にグレードアップさせたのじゃないかと思っています。
    私はコシノ・ジュンコさんの青山一丁目地下のお店、1号店で不思議なパンタロンとかチョッキを探して工夫してました。

    黒いサテンのロングチョッキに薔薇を手描きし、シースルーのブラウスに茶色のモケットのパンタロンを引きずって・・・と若さに笑えます。もちろん端ッ子の一人ですが何で良く行ったのか考えたら友人のカメラマンと取材を兼ねていたような。

    コメント by patra — 2005/12/28 水曜日 @ 1:10:03

  4. ちょっと連絡するのが遅れてしまったのですが
    >みさちんへ・・・
    ホカホカ靴下のお礼を届けるつもりが遅くなってしまったので気になってます(汗)お正月は実家かタイへ行かれますか?気長に待っててください。

    歴史は繰り返すですね、で去年息子達も仮装で創立記念してましたから、これは人類永遠のテーマなんだと思う。仮面舞踏会といい仮装はコミニュケーションも楽しいですよね・・・。

    作り物の人達が参加していたら凄いことになっていたでしょう、完成度はプロだもの
    昔(40年前)と今が違う所は漫画のキャラクターが現在では圧倒的に存在感が強い事かしら?。
    ジョンとヨーコ風・・インド風は常に存在してたようだけど(笑)
    サリーちゃんに宜しく。ニックネームで呼ばれ続けられるって素敵なことですよ。

    コメント by patra — 2005/12/28 水曜日 @ 1:31:35

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