古いポラ
残念なことは引っ越し騒動で私のアルバムを無くしてしまったことです。
若い学生時代、新婚時代、青山のスタイリング事務所時代の写真がほとんど手元にありません。
ところが偶然にも広告写真家の立石敏雄さんがライテイングテストをする為に私を座らせて撮った、古く痛んだポラロイドがノートに挟んであるのを見付けました。
若い、すこし暗い目をした自分が写っていました。34歳の時の写真です。
森岡佐智子さんのデザインした切り嵌め小紋風のニットを着ています。
カリスマ美容師の伊藤五郎さんにデザインしていただいたヘアスタイルは細かい三つ編みのパーマでした。
一番お洒落だった頃・・・
なぜ暗い目をしているか?というとこの時期、息子Kyoが小学校5年生で学校帰りに交通事故にあい、瀕死の重症で入院中だったからです。
1年間は懸命に自宅と病院を往復し看病をしていました。
1年半過ぎた頃に息子から「ぱとらの大事な時間を奪ってごめんね・・・僕もリハビリ頑張るから仕事に戻ってね」
と言われた時期です。
まだ34歳でしたがこのブランクは私の仕事には大きな痛手でした。
そんな時に常に声をかけてくれた立石カメラマンには本当にお世話になりました。
女優山本陽子さんの仕事だったと思います。ライテイングテストをイメージ違いな私がしています。彼女とは同じ年齢です。
結局息子は2年間入院し松葉杖で退院しました。
小学6年を1年遅れ、中学へ進む頃、青山の事務所を閉めお茶の水の両親の家に同居し、息子を育てる比重を3仕事を2に励んでいました。
笑うことも出来ない張りつめた思いの中で必死に生きていた頃です。懐かしい若い自分です。