微妙な違い
母は思ったより元気にショートステイから帰って来た。
先週土曜の夜11時頃、ベッド脇で滑るように尻餅ついた時,カーテンの陰から現れて助け起こしてくださった人は背広を着て髪型も7、3のスッキリとした紳士だったそうです。
施設ではお目にかかれない身なりの良いひとだったので働く人に悪くて言えなかったらしい(笑)。
私の推理では、深夜、仕事帰りにこっそり母親を見舞っていた入所患者の家族の方だと思う。何方かは存じませんが助かりました。
母の報告では夜遅く見舞う人は息子さんが多いそうです。息子さんは概ね、娘より優しいものだ。時間外でも足音忍ばせてほんのちょっとでも年老いた母親を見舞うのでしょう。
もちろん違法ですが・・・深夜勤務で誰も母を助けた人が居なかった謎が少しだけ解けたかも。
用意しておいた冷麺、母にはキムチ無し、梨は別に剥いてあげました。
冷たいのが気に入った様で完食。アンコのお団子も食べたのには吃驚。胃に収まったか様子をみる為に珍しく台所の部屋に居た母は、私のマッサージの看護師さんにもお喋りの報告。
察するにやっぱり入所中は話す相手が少ないのでしょう。特に後半,個室だったので・・・出来る事なら行きたく無い!と言われました。うんうん、引っ越し騒動の時だけ我慢ね。
夜はお団子が響いたのか、ハンペンのお汁くらい、鰹のタタキも冷や奴も一口だけでした。
「貴女の作る素麺のお汁が最高だって、分ったわよ」
部屋に戻り掛け、暗にそう催促されました。へい、お安い御用。母曰く,配膳のお盆に減塩と名前と共に表示されているのにも係わらずどれも辛い塩味で参ったそうです。
私の苦労はダシの味が決め手ですぜ、大変なんだから薄味で旨味を引き出すのって・・・金がかかります。