猫の肖像画とか・・
3階へ上がったとたん下から母の声
「クララ!クララ!」と必死で呼ぶ声がする。私を追ってドアからすり抜けて出てしまったようだ。
すぐ降りるとしても植木に水だけはあげないと・・・
そして昔アシスタントの多田ちゃんに貰った猫の絵が・・私の飼っていた静(しずか)猫ちゃん。そっくりな絵を彼女が持って来てくれたのだ。
ここに飾ってからでも既に25年も過ぎている。
静姫は本来姉の飼い猫だったのだが,ある日産んだ子猫と共に姉の部屋から家出し、私の元へやってきた飼い主を選ぶ意志を持つ猫ちゃんだった。
姉が取り戻しに来ても梃子でも戻らない頑固猫ちゃん。1匹づつ子猫を銜え階段を降りて来たゴトン、ゴトンと母親猫としては小さい身体で大きい子猫をひきずるように降りてきた音を今も思い出す。
雨が降ってきたので大急ぎで下におりたらクララがもう部屋に戻ってきていた。ドアの外で心細い声で「にゃ〜」と鳴いてしょんぼり座っていたそうだ。
テーブルに座った私の後ろから肩に頭を擦り付けて甘えるクララ、抱っこしてあげる。
どうゆう理由でか,黒猫ディビィといい静姫といいココにゃんといい、チップやクララ、猫にだけは絶対に懐かれるのである。なんとも・・・・えぇありがたいことです。