ものの裏表
我家の3階を建てた昭和43年頃は水道の圧力が直結では水圧が足らなかったので1階の木戸にタンクを設置、モーターで3階の屋根のタンクへ水を上げた。
今度法律が変わって部屋の中の配管をいじらないまま直結の工事ができるようになったので、そのお知らせと水質検査だったが昨日「完璧です」と水質の御墨付きをいただいた。
怪我の巧妙というか先見の明か・・・過去3回のタンク掃除だけで合格したのはびっくりですがそれには水の使用量が循環し安定していた!という我家の工夫があったのです。
タンクの長所は断水でもある程度の水を確保できる事。阪神大震災のような時にもし家が潰れずにいたら確保すべきは水です。
その変わりにメンテナンスが必要ですが、留守がちだと水の使用量が安定せずに必要量の水位を保てないはず・・・それが唯一心配でしたので年に数回だけ3階に息子達が戻る時は大量にペットボトルの水を届けさせて料理も飲み水も賄っていました。
私が忘れていた大事な父のアドヴァイスがあった事に気がついた。
‘82年に事務所を借りて直す時に
「そろそろ直結にしなさい。もし金がないなら1、2階のトイレ回り2階のテラスの水道、外の水は全部、3階のタンクから引く事!安あがりで上から下なので水量が安定するよ!」
建築家だった父がリニューアルする時に配管を年中使うトイレ回りと外回りの植木や洗車用の水道を3階のポンプから繋ぐように指示してくれたお陰でパリ組みが居なくとも年中使うトイレのお陰で水位は安定し水の品質が知らない間に保たれていたというわけです。
「大変に良い状態の水です、完璧です」そう水道局の人に言っていただきました。
「飲み水になりますよ、今東京の水は凄く良くなっていますから水を買う必要は無いです。」とも。
それはカルキが使われている以上、簡単にはやめられないが一先ず安心。
「流れるものは常に流れていれば大丈夫」
ものの本質を的確に把握し、安くて簡単な方法で指示してくれていた父のお陰だった。
いつでも簡単に直結に直せる時代になったのは嬉しいが地震で上のタンクが壊れても1階のタンクでトイレ水問題は安心かもしれないので、今すこし先哲の暮らしへの知恵を大事にしてみよう・・・そう思いながら安藤忠雄さんのスロープを生かした青山同潤会アパートのリニューアル、表参道ヒルズのニュースを見た。
ケヤキよりは高くしなかったビル、表参道のスロープと同じ勾配のビル!こうした人へ優しい視線こそ建築には大切なのだ。
利潤を追い掛けるだけの儲け主義が高じれば「偽装」となるわけだ。
「言っても分からない人間が多すぎる」
父が30年も前に建築を止めた理由がこれだった。
水質検査したんだ?
いい結果で良かったね。
こちらは忙しさのピークが続いてるけど元気です。
コメント by kyo — 2006/2/11 土曜日 @ 11:02:56
>kyo♪
忙しいピークが一段落したらここのBlogのバックアップをお願いします。
昨日からトリノのオープニングを見ていましたがピーター・ガブリエルがイマジンを歌ってましたね、耳たぶが大きい(笑)
盛り沢山だったけど面白かったです。見たかな?
コメント by patra — 2006/2/11 土曜日 @ 11:36:42