2005/8/25 木曜日

時代の軋む音・・・郵政問題2

Filed under: 時事 — patra @ 0:10:29

真の意味で成長するためには国民一人一人が他人まかせではなく、自己責任において将来への設計図を引き直す必要があるとおもいます。視点を変えなければいけない所まで来ている日本。良く情況を分析し惑わされないようにしたいものです。しかし小泉さんと言う方はドライですね。改革するにはこの方くらい非情じゃなければ、変化は見えて来ないものだろう。独裁というのとも違っている悲壮なる決断!あるいは覚悟にみうけられます。

8月21日付けの産経新聞の片隅に載っていたコラム「断」の中で宮崎哲弥さんが<堀江氏出馬と保守の変威>とタイトルを付けた記事を全文ここに転載してみようと思いました。モヤっとしたまだ釈然としない部分を理解し考える力になるかも知れない!と記録としてです。

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『ライブドア社長、堀江貴文氏が、反郵政民営化・反小泉自民党の総大将、亀井静香氏の地元、広島6区から出馬する事が決った。
当面無所属とはいえ、対抗馬を立てない確約を得、かつ追加公認の含みを残した事実上の小泉自民党の候補者だ。
この「究極の刺客」に関して語るべきことはいろいろあるが、最も深いレヴェルの指摘をしておきたい。

自民党は郵政造反組を排除することによって、その軸足を新自由主義の方向に大きく移動させた。伝統的な社会共同体重視の保守主義から、アメリカ共和党な個人の自律と市場競争を最重視する社会哲学にシフトしたといってよい。

これが小泉自民党の政策思想的「純化」の意味である。この保守政治の変成に気付いている人は驚くほど少ない。

ホリエモン出馬はかかる勢力変動と無関係ではない。私は以前から堀江貴文氏こそが日本におけるリバタリアニズムの象徴的存在であると示唆してきた。

リバタリアニズムとは、新自由主義をさらにラジカルにした、国家権力を最小化し、社会の粗方の機能を自由市場のメカニズムに委ねようという思想だ。
アメリカにおける保守主義の最右翼の一つと考えられており、日本では「自由至上主義」などと訳される。
堀江氏の一連の言動をみれば、彼が自覚せざるリバタリアンであることは明らかだ。

新自由主義に「純化」された小泉自民党は、逐に自由至上主義にまでウイングを広げた。
この政治的、思想的意味は限りなく大きい。

日本の保守の転機である。 評論家・宮崎哲弥 』

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一方こちらの方の問題提起も当然のこととして頭を過ります。

政治は無駄だからやらない・・・と言明していた堀江さんの変化を我々は自分の尺度をもってしっかり検証する義務があります。政見放送などで意見が聞けないのは全国区から出馬しないためですが、此の選択は男らしい、と言うより奇妙に写る。ほんとに真剣なのか?と疑われる要因じゃないでしょうか?。

お二人とも良くいえばザックバラン、意地悪な見方をすると無礼!礼節が欠如している所を一番、善しとしない私だが、選挙は頭を下げるのが仕事、この事だけ考えれば素晴らしい経験になる筈なのでその決断は楽しい。

時代が変わるか日本が沈むかの瞬間を国民が問われているのは確実です。若い人にこそ真剣に考えて頂きたいとおもいながらのご紹介です。


  1. ”ほっとけない”という言葉は、”もったいない”という言葉とちょっと似ているような気がします。
    パトラさんの記事を読んでいると、その真摯な態度に頭が下がります。
    僕は政治と宗教の話は、避けて通るようにしているのですが・・・。
    パトラさんの言葉には、素直になれるかもしれません。(笑)

    コメント by 変人です(^▽^) — 2005/8/25 木曜日 @ 18:49:41

  2. おはようございます、変人さん。
    昨日は嵐が来るかとおもい自動更新にまかせ早寝しました。

    政治と宗教は避ける、わたしも同じ考えでした(過去形、笑)

    きっと自分が一番分かっていない部分は何かを探そうと焦っているのだと思います。

    >誰に対しても何もおしつけない、命令しない。そういうのは下品だからさ。

    と息子からも厳しく言われているのに・・・汗。

    ”ほっとけない”は”もったいない”に似ている・・と気づかせてくれる若者に感謝です。

    今回の選挙はこの点に絞らないと目的意識を見失いそうです。

     『政治家が支援者の声に耳を傾けるのは当然です。しかし、一部の特定の既
    得権益だけを守るための政治家であってはならないと思います。国民全体の
    利益を考えるのが政治家です。わずか数十万人の公務員の既得権益を守るた
    めに、1億2千万人の利益を損なってはいけません。』

    小泉さんのライオンハートから・・

    コメント by patra — 2005/8/26 金曜日 @ 8:14:41

  3. 昨日9/1日の日本TVの党首会談を見て、なんか非常にがっかりしました。

    何時もおもうのですが、Tv局も放送するのならばもっと時間を本腰を入れて割くべきですね。
    あれでは意味が無い・・・

    結局どの政党も「NO」としか言えない。

    コメント by patra — 2005/9/2 金曜日 @ 12:20:59

  4. はじめまして Patraさん。
    宮崎哲弥さんの鋭い指摘 面白いですね(^^
    トラックバックありがとうございました。貞子からもお礼のトラックバック返しです♪

    コメント by 貞子ちゃん — 2005/9/2 金曜日 @ 12:31:59

  5. 堀江氏の真の狙いは郵貯のお金

    みんな どうしてこんな単純なことに気がつかないのかな〜。
    堀江氏の本当の目的は 郵貯230兆円の一部でも良いから ライブドア証券へ流れることです。

    江川昭子女史の堀江氏とのインタビュー記事を元に 私が今年の2月13日に記したブログ記事
    『ライブドア・堀江氏…

    トラックバック by 貞子ちゃんの連れ連れ日記 — 2005/9/2 金曜日 @ 12:35:31

  6. 貞子さま
    コメントとTB返しありがとうございます。

    さっきも読ませていただきながら見事な洞察に怖れいりました。弟子にして下さい(笑)

    コメント by patra — 2005/9/2 金曜日 @ 19:41:32

  7. 民主主義とリバタリアニズム??「人間にとって法とは何か」より

    橋爪 大三郎
    人間にとって法とは何か

    リバタリアニズムというのは、新保守主義とも言われ、福祉国家へのアンチテーゼとしてアメリカを中心に出てきた、新しい潮流の考え方です。

    この考え方の根本は、反権力にあります。どういうときに、有無を言わせぬ国家権力

    トラックバック by 個人的 書評ブログ — 2005/9/7 水曜日 @ 15:29:53

  8. 政界再編を望む(二)

     承前。
     宮崎哲弥氏が二十一日付けの産経新聞で、堀江出馬について、「自民党は……その軸足を新自由主義の方向に大きく移動させ」これは「日本の保守の転機」であり、堀江はリバタリアニズム(徹底した個人の自由を重んじる主義)の象徴的存在だと論じてゐる。つまり過激…

    トラックバック by 福田逸の備忘録―独断と偏見 — 2005/9/10 土曜日 @ 20:05:00

  9. 驚きました。お父様と父が同級…。ご長寿でゐらしたのですね。それにしても奇遇です。かういふ確率、どのくらいなのでせう。ブロッガーが300万を越えたといふのは聞きましたが、その中で出くはす確率、さらに、興味を持つてTBしそれにこちらからTBしかへし、そこまでの確率を計算すると天文学的ならぬミクロの確率のやうな気すらします。明日、宝くじでも買いませうか(笑)何卒よろしく。

    コメント by dokudankoji福田 — 2005/9/11 日曜日 @ 0:45:05

  10. 福田さま
    トラックバックさせて頂いた時は全く気がつかなかったのです。お返事、まことに有難うございます。3百人劇場建設の前、福田恒存先生が父(丹下健三氏とも同級の建築家だったので)に御相談があったのを記憶しておりました。
    その御子息とも、偉い演出家で大学の先生とも気づかずに呑気なトラックバック(笑)まことに御無礼おゆるしください。

    しかしふしぎな御縁です。上野中学の英語の先生は優秀な方だったそうですね。
    父も語学が得意でした。こちらこそどうぞ宜しく。

    コメント by patra — 2005/9/11 日曜日 @ 2:37:48

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