「ヒーロー」を観る。
今日はBSで陳藝謀(チャンイーモウ)監督の「ヒーロー」を見る日だ。
待ちに待っていたので早めに夕食の準備をする。
暑いので夏野菜(茄子とタマネギ、紫蘇)を細かく刻んだ所に合い挽き肉をハンバーグにはせずにエスニックに仕立ててみる。
ナツメッグと胡椒、塩で良く混ぜて、食パン1枚まぜてコネた種を薄く天火皿に伸ばしオーブンで焼いてみる。
つけ合わせはニンニク芽のソテーとジャガ芋と人参の粉フキ、バター風味。
もやしを水から茹で、しゃきっとさせて辛子醤油和え。キュウリの漬け物。
出来上がった所をまず殿老人に・・・
案の定若向きなので「塩あじの肉か?」と不平ちょっぴり。
彼はハンバーグがお好きなのだ。でもしっかり残さず召し上がる。
大急ぎでシャワーを浴びようとおもったらアメリカから電話があった!うわ〜タイミングが悪いな、と思ったので正直に映画を見るのよ、と伝えて切る。
申し訳ない、海外の電話は時間差がお互いに掴み難いから時々はこんな事もあるのだが心よく切ってくださって感謝。
大急ぎで水浴びし、洋服を替えて出てきたらもう3階から息子が来ていた。
フミちゃんも交えて食事を楽しむ。
手抜きのエスニック風でも喜んで貰えたので汗かいて作った甲斐がありました。
最近、凝っている抹茶のアイスクリームを食べる頃、やっと映画。
2階でひと休みしていた母も呼んで、姿勢を正して鑑賞する。
満足と感動で暫く言葉も出ないくらい美しい映画だった。
御承知のように私は春秋もの、史記が好きで易経好きなのでこの映画のテーマ、「復讐でもなく愛のためでもなく怨みでも無く、名誉のためでもない闘い」に心が震えた。
役者の顔が精神までを表していて監督の意志が隅々にまで伝わる、影像以前の意識の高さにほぼ嫉妬。群集の扱いが素晴らしいからだ。写らない所の人間の意識までも高めるのは相当な精神力だ。
日本だと声を枯らしてもあれだけのエキストラ、統制ができないだろう..。
影像の美しさ、衣装、和田エミさんの素晴らしい仕事に唸る。役者はもちろん何ひとつ不足のないワイヤーアクションまで堪能できた。