2005/7/31 日曜日

歌の本

Filed under: 家族 — patra @ 8:02:28

歌の本

小学生の頃、母は学芸会のスターだった、よく独唱をしたのよ!と聞くわりには生まれてこのかた母の歌う姿をみたことがなかった。

カメラマンの国房先生の出された本は懐かしい国民唱歌が大きな字とこれぞ日本の子供!という健康な笑顔の写真と一対になって満載、母にあげた。

「何よ、これ」「歌えるのが沢山、載ってるでしょう」「どれどれ・・・」

「卯の花のにおう垣根に  ほととぎす  早も来鳴きて
  しのび音漏らす 夏は来ぬ・・・

黄色いメゾソプラノだった。

なんで歌わなくなったのか聞いたら父が「歌うな」と言ったそうだが、父は正しかった。


2005/7/30 土曜日

オールド・ボーイ

Filed under: 感想 — patra @ 2:46:59

息子に頼まれたバージョンアップ用のCDを送るついでに何か映画のDVDを入れようと思っていた矢先、ムービー+1で「NOWHERE 情け容赦無し」を観た。1999年の作品だが凄く面白かった。

土砂降りの雨の夜、麻薬取り引きに絡む内輪モメから通称40階段と呼ばれる場所で殺人事件が起き、追跡する血気盛んな警官達との・・・と話は単純なのだが映像がスタイリッシュ。

物語の巻頭から犯人と警官が同じ店で顔を合わせてしまうのだが・・、警官だけは未だ犯人を知らない。我々観客は犯人が誰か知っているのでハラハラするのだが・・・犯人側の緊張感が観客の呼吸と同調するのだろう。手の中に借りたライターだけが残され、男は消えた。巧い導入だと思う。

しかも追い詰められる殺人犯を名優として名高いアン・ソンギが演じている所がなかなか曲者で、ほとんど台詞のない殺人犯のストイックな演技は見るべきものがある。
雨には雨、雪には雪、道具立てとしたそれらを徹底的に活かしたショットにカメラマンのこだわりが感じられ、工夫が見て楽しい。どこかで見たようなクロスカウンターパンチが炸裂する格闘シーンもアン・ソンギは年齢を越えいかにも強そうに軽々と演じている。恋人役がチェ・ジュウさん。若く殉職する警官が若い頃のチャン・ドンゴンだ。主役の警官のキャラも愛嬌が有って娯楽には向いている映画だと思ったので

「注文する?」とメールを出した。

「これは未だ、レンタルが始まったばかりで買えないよ、それよりオールド・ボーイ見た?これを見ずして現代韓国映画を語るなかれ」と返事が戻って来た。
old boy

実はタイトルの顔があまりにも惨めで、春から放り出したままだったそれを、そうまで言われちゃ観ねばなるまい、と朝5時頃から見始めた。正直言うと最初の15、6分は意味不明で不安が募った。つまり、これを好む息子が怖いかも!と僅かにだが思ってしまう。老母が降りて来て”一緒に観る”と言い出す、大丈夫だろうか?非常に暴力的な映画だけど・・。

一体この男オ・デス(チェ・ミンシク)は何故、犬のように囚われているのだろう、意味するものは何か?冒頭の大トラとなって警察で暴れていた小太りの中年男、あの間抜けたような小市民的男が、何故この暗い部屋で15年もの長き時間を監禁され、のたうちまわっているのだ。彼の罪とは一体?、それより私と母は何を見せられるのだろうか見当がつかないが息子の映画センスは気に入っている我々だ。
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2005/7/29 金曜日

古漬け、夏バテの薬

Filed under: 料理 — patra @ 7:38:20

古漬け

お茶漬けを食べるのが暑い夏には美味しいものです。糠味噌の古漬け、胡瓜と人参の微塵に生姜を入れて冷蔵庫で冷やしておきました。

芽昆布に梅干しの漬け汁を入れてみたらこれがサッパリと美味しい。

冷蔵庫でひからびたチリメンジャコも成敗しなきゃ〜・・

いそいそとお釜の蓋を開けたら・・・ご飯が無かった!

炊き忘れ。

昨日は疲れ果てて寝てしまったのを自分でわすれてた。

で、お弁当と一緒、でも古漬けがあるだけでビタミンが身体中に回った気分がします。

こんな時の非常用、さとうのご飯とお赤飯を、また買い置きしなきゃ。


2005/7/28 木曜日

植田正治さんの写真

Filed under: 人物 — patra @ 1:03:49

一番好き、といっても過言ではない写真家は鳥取の砂丘を映す植田正治さんだ。
そのモノクロでシュールな写真を大昔習っていた絵の先生に連れられて二科展で見たのが最初のはずだ。ぐるっと見て回った絵画よりも自分は写真の方が好きかもしれない、という漠然とした思いを抱え写真の前に立つ私へ決定的瞬間になるくらいインパクトが強かった。

曖昧な記憶力で名前をはっきりと覚えられなかったが、その後、カメラ毎日や芸術新潮などの特集を目にする度に「そうだ、この写真が好き!」と強く思いつづけた青春がある。

隙のない構成力で砂丘に配置される人物の絶対的な立ち位置、落とす陰、さしだす帽子、割烹着姿の御近所の夫人方のかざす黒いこうもり傘のシュールな対比、この美しさはファッションを遥かに越えて強く見るものに迫ってくる、どの時代から見ても新鮮さに驚かされる。

去年、息子から「植田正治さんという写真家を知っている?と聞かれた時、「確か砂丘を映している方だと思う、下の名前はおぼろだけど素晴らしい写真よ、1番好きかも知れない」と再度答えた。
息子から知らされたサイトを確認した時、今度こそピッタリとお名前と作品が一致した。
不思議な御縁をいただき息子はパリで植田さんのお孫さん仲田薫子さんと御会いしたそうです。目下植田正治氏の回顧展はスペインからヨーロッパを3年かけて廻っているのだそうです。
強く「好きだ」と憶い続けると時空を越えてこんなに次世代同志へのチャンネルが開くものなんですね、と改めて感じ入る。

私のスタイリスト時代の先輩、高橋靖子さんが、やはり植田さんの写真を幼少時によく見ていた、と書いていらしたので、あぁ・・時代が同じなのだ、とその共通性を喜び、続いて飼い犬君の名がココ・・・に更に驚く。

名前の由来はきっとココ・シャネルかしら?私の亡くなったココ猫はシャネルからです。多分シャネルの服は一枚も持たない私達、でもきっとシャネルの生き方が好き・・・。時代の放出するエネルギーを、様々にキャッチしながら高橋靖子さんに出会った事で広告の道に入った私です。
アシスタント同志が親友という楽しいおまけも、現役の頃はもちろん今も雲の上のお人でありますが犬好き、猫好きという違いは今だ現役、片や隠居暮らしにも顕著です。

永遠不滅の植田正治氏も犬好きに違いない。
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2005/7/27 水曜日

夏の食卓と えりか桃・・・

Filed under: 料理 タグ: — patra @ 5:35:41

枝豆とグラス

冷たい水がご馳走の夏・・・

夏のテーブル

トウモロコシが柔らかくて、甘くて美味しいので皺がよらないように、電子レンジじゃ無く、ちゃんと茹でて玉村豊男さんの絵皿に・・・
食べ終わってもトウモロコシのリアルな絵が残ります。こんな事が楽しいのです。

カジキマグロのスティク

スーパの変わり映えのしないカジキマグロの切り身。さて何時もは、和風に照焼きで食べるのですが、夏向きに細くスティクに切り、塩、胡椒と小麦粉をまぶしてからコンガリとフライパンで焼く。

ドレッシングソース
ソースは・・・
刻んだタマネギの微塵に辛子とマヨネーズ、ウスタ−ソースにピーナツバターとニョクマム少しでベトナム風・・・つけ合わせの野菜は粒胡椒入りドレッシングでさっぱりと

フィッシュ&チップス(胡瓜と冥加がチップスの代わりだけど)風に・・
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