機転の人、義経
今までに無く眠気を催さない屋島の合戦でした。
もっとも夕方、少しだけ寝て英気を養っておいたのが良かったのかも・・・。
嵐の中、船を漕ぎ出した義経主従、勇ましかったです。強風を受けて折れそうな帆柱・・・睨む義経さんの咄嗟の剣が筵の帆を切り裂く瞬間、うわ!!「さすが我が殿!」と叫んだ弁慶の気持ちと一緒・・・義経さんは機転が効く閃きのお人として天才ぶりが現れている良いシ−ン。スピード感溢れる演出でした。は誉め過ぎでしょうか(笑)。
追い風に乗り3日かかる距離を何と丸1日で阿波勝浦へ、これは凄い。しかも近藤親実の協力は心強い味方・・・浅瀬を水飛沫をあげて走る馬の足のアップ、漲る力強さが画面から伝わり、少ない予算で壮観さを現していて泣けます。
有名な逸話、那須の与一<今井翼君の出番、凛々しい>。
この時、義経さんが那須の与一を選ぶ理由を弁慶に尋ねられて答えるシーンに本来の義経さんらしい
既成概念に捕われない独特の物の見方が感じられ、隠居いつになくご機嫌。
「謙虚さは用心深さゆえ..物事を見極めようとする心があるから、風や波の動きも見て・・」の台詞が効いてます。
期待に答える与一、志願し兄を見つめる妹、能子・・と胸騒ぎを覚える義経さん。先きの弁慶とのやりとりにも「味方の志気にも拘わる、誰にも言うな」答えた胸の内を上手に纏めています。
大昔、戦いの最中に何故、悠長にも扇の的を射抜くのかさっぱり分からなかった伝説を上手に説明してあり成る程と納得、妹、能子とも自然な繋がりになっていました。
最も見せ場、佐藤継信の討ち死に割く時間も宮内さんの抑えた演技が見事で、滝沢義経さんの涙がこれも自然で、運命共同体の最初の仲間、継信を亡くす辛い気持ちが良く伝わりました。
田口教能を味方に引き込むエピソードも、いかにもお銚子者、南原の伊勢三郎の持ち味を活かした軽いノリ・・案外こんな事だったのかと納得しました。
そつのない出来でしたが、さて若いみなさんの見方はどうだったでしょうか?
気合いが入っていたとみはいる・BのBさん
中学の教科書を思い出して与一の呪文を全文掲げてくださった徒然日記さん扇の要に当てて射るのは。きっと与一の美意識だったのでしょう、ヒラヒラと舞って綺麗でした。
今井翼君の台詞のほうが巧いと見破った(笑)FIG JAMさん天才って確かに傍迷惑なものなんですね。
歴史に詳しいちこりんさん勝浦の地図を載せてくださっています。何と丸1日どころか4時間、これなら夜中じゃなく夜明けに出ても朝には着いてしまう計算。わお。
継信兄のイラストがすばらしい。