炒り豆腐
食べ忘れた木綿豆腐があると俎の上で水気を切っておき、夕方フライパンで空炒りして醤油で味つけして酒の肴にしたものです。
若い頃は「炒り豆腐にしてくれ!」と父に言われると、ちょっと面倒で嫌でしたが、年齢を重ねたせいか、催促されずとも、この炒り豆腐に揉み海苔を載せて熱いご飯と食べるのが好きになり自発的に作ってはお膳に出します。
江戸児の庶民的な食べ方ですが、海苔は各自が食べる寸前に揉むのが決りです。
この炒り豆腐が出ると父はごきげんでした。
「しっかり炒ってあるね」と誉めてくれます。
水分を飛ばして
お洒落な小料理屋さんは卵を入れたりシットリ作るのですが父の指導はあくまでパラリと焦げ目がつくくらいがお好みですが母はじっくりユックリが苦手、いつも「中がまだ冷たい」とか怒られていましたっけ。