西別府君の感性・・・
ドライフラワーの芸術的アレンジとちがって生の花の選び方は単品か、極僅かな添え物と共に美しい野生的な花を持ってきてくれます。その時の気持ちにぴったりな牡丹1棆とか渋い官能的な匂いと色味の蘭とか,巨大なキングプロティアとか・・・
クラクマという名の花・・・これは白も緑もありますね。今日は濃いピンクでした。
グロッパと混ぜても良いのにそれを単品で飾ってくれています。
大きい見た事も無い実のたわわな枝は(ヤマゴボウ)だそうです。野生的な枝振りそのまま大きいガラスの花器に投げ入れてくれました。
部屋の中に野原の風が吹くような素敵さで,私のように外に行け無い人間の心をギュンと掴む大胆さが魅力です。
この前来てくれた時はブル−ベリーの実がいっぱいついたフレッシュな枝を1本もってきてくれて、私を喜ばせてくれました。
ここ1年、観察しているとどうも彼は花を選ぶ時に独特な思考、動く気持ちで選んでいるように思うのです。実の物が好き、ちょいと際どい組み合わせが好き、その選ぶ根底に相手を見極めるというか観察する力を人の内面に向けているような気がするのです。意表を突く感じ・・
抱えてくる花はいつも殆どむき出しで、グイッと差し出しながら目がこちらを観察している、つまりどう反応するかな?と言う具合に結構鋭い。
「きゃ〜素敵!」と声を挙げて喜ぶと二コっと笑う笑い方がいかにもいたずらっ子な目になる。
彼の心の秤に触れたものをこちら側が受け止められる感性があるかどうか?いつも試されているようにも思う。彼のセレクトに嵌ってしまう心良さったら無い、なので自由に選んでもらうのが一番なのだ。
こんど質問してみようと思う…萎れて終わり・・・にならない花束を作るようになった切っ掛けを。
枯れて尚美しい花束にする彼ほどのアーティストを他に知らない。