知のせめぎ合い
家族の思い遣りは案外難しい。昨日の今日だから未だ行かなくとも良い母の病院へ息子とフミちゃんが行ってくれました。
私のミスで老人医療の保険証を渡し忘れたのを届けてくれたのです。
夕方まで婆ーちゃんの話をロビーで聴いてあげたのだそうです。
「おばーちゃん、不良だったんでしょ?」とか息子が聞くと大きく頷いて
「そう。良く見つからなかったもんだけど、学校サボって映画ばかり見てた」とか楽しかったみたい。
その間,私は壊れ易いアンティーク、といっても安いものばかりだけどお大事を梱包し、銀のカトラリー類を磨き、と起きてから働き詰めでも一向に捗らずちょっぴりブルー
でも一番疲れているフミちゃんが息子がサッカーを見てる間、手伝ってくれます。姑も気遣いながら丁寧に対応を心がけつつも、つい好みに関しては譲れない頑固がでてしまう。
でも偉いのはお嫁さん。どんな時も「はい。」と素直。
昨日割ってしまったキャセロールのガラスの蓋、割れ方が単純なので接着剤で付けてスワロスキーでデコパージュしたい!と私がオバカを言うと今度はフミちゃん断固として反対,却下されてしまった。
うふふ、それが妙に嬉しかった。若い人の意見、ガラスの割れたのは粉が危険という、そう、それが聴きたかった。私が迷う食器も、案外あっさりと廃棄へ・・・
考えてみたら,私に個性があるように彼等の個性もある。こんなに私の好みばかりを押し通すことは彼等をスポイルすることに通じるな〜
住み替え騒動は色んな意味で家族の知の部分を激しく要求される時間なのだな、と思う。涼しくならないと知の忍耐が切れちまいそう。つくづく難儀な今年の猛暑。
写真の醤油差しは把手が壊れているのだが、息子に「取っておけば?」と言われた逸品。お小皿に醤油をついでも、全く注ぎ口は液ダレません。