義経さんのお顔が凛々しくなって、
義経blogを検索しながら面白い感想を発見するのもたのしみです。
「さらば奥州」に於いて目の演技について書いてくださっている方と激しく義経を楽しんで下さっている方をご紹介しますね。読んでいてこちらまで、ついニマニマしてしまうダイスキっぷり(笑)漫画が上手。
こちらも義経評を辛辣に漫画絵にしてくださる方、たぶんプロ。
さて4週待って、やっと黛さんの演出。非常に美しい画面処理、セット撮影ならでは、の照明の切れ味が流石に素晴らしい。安心して画面を観る事ができる。もしや照明スタッフが入れ代わったか?と勘ぐるくらい出色。細部に至る光と影の演出が巧みで、今までの登場人物が万遍なく写る・・・という平凡且つ浅くフラットなTV的画面では無い。ハッキリと奥行が出て来てセット撮影の良さが充分に活きていた。落とし込む部分はあくまでも暗く必然的に人物の顔がどのショットも綺麗に浮き上がる。こうじゃなくちゃいけません。
挿入ショットも効果的だ。鎧をつける頼朝の品格や、・・壮絶な頼政の睨み。後白河法皇と丹後の局のあやしい権謀術数たる目配せや、戦局を計る武将梶原景時。
飢餓に苦しむ京の町が乾いて砂塵が舞い上がり荒廃してくる様子も、煙幕をうまく利用した戦闘シーンも尽く納得だ。炎の扱いも効果的。こうした小さい場面を抜かり無く押さえることで気が散らずに本題に入り込めるのだから疎かにはできない。
草笛を鳴らしあう秀衡と義経の情愛あふれる冒頭の小さなシーンが挿入される事によってラストの別れがより際立つように・・・。
自然光のロケが効果的なのも今回のシーンを美しいものにしている。奥州を旅立つ、多分、相当に早い時間の撮影が高原の緑を朝露にぬれているように瑞瑞しくみせて馬上の武者姿が一層際立ち、見る側までも凛とする。藤原秀衡との別れをより叙情的にしている場面だ。
夜明けを待つ、陽の昇る瞬間を待っ・・・又は日没の寸前を待つ、この待つという行為、ぎりぎりまで光りの芸するところ「極限」の「瞬間」を取り込もうとする忍耐と努力が美しく画面に実った「さらば奥州」・・・黛節を堪能出来た回だった。このままのテンションを切に望みたい。