「偽りなき者」
マッツ・ミケルセンの映画を全く見ていないので推薦された1本を見てみました。
胸が痛く、しかも恐ろしい映画だった。
ラストの意外性も、「あぁ、人の思い込みはそう簡単には覆せないのだ」という恐怖におののいた。
主人公は易でいうと所の悪曜星「関鎖」という無実の罪にあう人という運命の持ち主なのでしょう。
自分に罪はなくとも誤解される環境やタイミングに出会ってしまう人、恐ろしい運命です。
この映画でマッツは主演男優賞になったのですが、とても素晴らしい演技で、実際の人物か?と思うほどに存在感が見事です。しかし、本当に怖い映画で、見終わった後にまで、しばらく残った嫌な思いは消えませんでした。
「狩猟」という原題の暗示が重くのしかかるからです。
理不尽とか疎外感とか遣る瀬無い怒りが苦手なんです。
好きか嫌いか?と問われれば決して好きでは無い映画でした。