花屋さんの話
先々週おまけでくれた白いアストロメリアが未だ綺麗なので黄色を追加してもらおうと花屋さんに行ってもらったら、お花が殆ど無くて小さい黄色いカーネーション。質素な感じの花をヘルパーさんが
買って来て、オマケの開いたオレンジのラナンキュラスを「これ好きだったでしょ,持って行って」とタダでくれたそうです。良い人だ。
まだ充分に綺麗。短くして生ける。
お花屋さんには本当に恵まれている。
昔、経堂に住んでいた頃に、貧乏だけど欠かさず買う花屋さんが、やっぱり良くお花を呉れました。
薔薇なんかも自宅まで持って来てくれて
「ドライになるからさ・・・」と売れない花を置いていったりしてくれる息子も懐いていた太った花屋さん。良い人だった。
その後、家を出て青山に事務所を開き、豪華なお花と沢山仕事柄、出会い、いつも花が溢れる暮らしだった。
ある時、市田さんから電話が来て
「花屋さん、覚えている?今朝,亡くなったよ」と教えてくれた。
もう会話もない夫婦だったのに、わざわざ伝えてくれたのだ。
心筋梗塞、突然死だったそうだ。
ラナンキュラスを生けながら、そんな事まで思い出し、赤札堂の親切な小さい花屋さんの健康を,思わず祈りました。