50歳の頃
この誕生日の記念写真を写してもらった2年後に引退を決意した。
友達が「あら?生涯現役じゃなかったの?」と皮肉たぷりに声をかけてきた。其のつもりだった・・・でも仕事が来なかった。3年我慢したが、世間の需要がないのだ、と痛感もした。酷い挫折感に苛まれたが、意味も無く「負けまい、負けまい」と念じながらいま在る目の前の仕事だけをこなした。
老人たちの暮らしの環境を、清潔に使いやすく、其の事だけ念じ、全ての貯金を叩いて彼等の暮らしを人並みに守った。
たったそれだけしか、私には出来なかった。
未来の展望など何一つ無かった。
そして20年再生の努力を怠らなかったが
今日本を国土を襲うあらゆる悲劇は、もはや私には成す術がない・・・