2009/1/22 木曜日

歪み

Filed under: 家族, — patra @ 2:10:46

母への姉からの誕生花赤と白ココファームのワインと

二十二日 は母の91才、数え92の誕生日ですが昨日姉が日にちをまちがえてきれいな花束を持ってきてくれました。台所で「こんにちわ」と声がして聞き覚えがない声なので「何方?」と問うと[私よ!」という声とともに顔をのぞかせニッコリと姉です。声がかすれてまるで聞き覚えのない声になっていて心配です。相変わらず前向きで母に小さい八ヶ岳で使っていたTVを持ってきてくれたのですが病気は確実に進行しているようでした。

ちょうど整形の訪問医師がお見えだったので姉とはほとんど話さないまま 、いつもなのですが何と話しかけてよいか?ただただお花のお礼だけ言いました。
帰りがけに「前にあげたワイン飲んだ?」と聞かれたので何処にあるか解らないから・・・と答えるとワインセラーが満杯だったから・・・と言いつつ木戸の外の台から「あった、あったこれ美味しいからお婆ちゃんと飲めば」といって又風のように帰っていきました。

整形の先生は「とにかく今回、直ったのは奇蹟、いちださんの生命力には驚かされましたよ!でも今後も無理せず充分に注意してね」と帰られた後、母が降りてきて「お昼間Kyo君もフミチャンに言われて誕生日おめでとう電話をくれたのよ、明日なのにねぇ」と嬉しそうに笑いながら、けれども母も私も姉の病気については 気丈な姉の報告に頷くだけで無力です。

赤と白の花束も深く考えると昔の姉なら選ばないような元気が伝わる花束でした。懸命に今を生きる・・・そんな姉にも「奇蹟です」が起きることを信じながら、遠いぼんやりとした実感の無さに冷たいのか?と狼狽するのですがほとんどを離れて暮らす習慣の家族にとって成す術がないこともあるのです。強さ!という共通点を誇りに思うだけです。


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