2005/8/6 土曜日

8月6日

Filed under: 時代 — patra @ 2:12:03

猛暑です。

60年前の広島もこんなに暑い日だったのだろうか?と想像したら言葉も無い。昨日の筑紫哲也さんの特番で見た広島に原爆の落とされた瞬間のキノコ雲、ほんとに無気味で、リアル!もう2度とこんな事は嫌だ!と改めて思う。

印象的だったのはエノラゲイから原爆を落とした直後の写真を記録したアメリカの科学者が、広島を60年ぶりに訪れて初めて記念館へ入った瞬間、爆弾の模型を指さし「ここへ自分の名をサインしたはずだよ」と得意そうに言った瞬間に人間の本質的な業を感じた。
人の痛みは当事者にしか解らない・・・といった類いの。

生き残った被爆者との対談でも「謝るつもりは全く無い、もし誰かを責めたいなら君の国の(戦争を始めた)当事者へすべきだ、我々はリメンバーパールハーバー、あそこからが始まりなのだ」「沢山の友人を亡くした。原爆であろうが弾にあたって死のうが一緒、死に代わりは無い。」と絶対に非を認めなかった。もちろん彼一人が謝る問題ではないから酷だが..

通訳が原爆記念碑の前で燃える火を「世界からすべての核兵器が無くなったらこの火が消えます..」と説明すると

一言.

「その前にガスが無くなるだろうよ・・・・統べての悪を排除するわけにいかんから」と答えたのには笑った。
センチメンタリズムの欠片もない受け答えだが、これが案外アメリカの知識層の平均的な意識なんだろう。

個人としては悪い人間じゃないのだろうが、どの時代に生きていたか、どの仕事に拘わっていたかを考えた時、 「原爆を落とす事は簡単だった」 と豪語する勝つ国も奢りという不幸を背負い、負けた国も拭えない記憶と悲劇をもたらすから、ならば絶対にこの先、誰一人も戦争でなんか命を落としてはいけないのだ!と強く思った。


  1. 広島原爆のTV番組について

    義経の記事を書こうと思ってたのに、『広島・昭和20年8月6日』を観ちゃったよ。脚本や演出が巧いなあ! 本当にああやって、志なかばで死んで行ったんだよね……。韓国の人には、悪いことをしてしまってたんだよね……。
    原爆を開発した老人が来日した番組(『ヒロシマあの…

    トラックバック by バガボンド・ブログ(漫画、ドラマの感想) — 2005/9/2 金曜日 @ 20:53:14

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