2005/7/31 日曜日

「忍びよる魔の手」・・

Filed under: 大河義経 — patra @ 23:05:51

ほんとにそうか?
義経さん本人を魅力的に書いていない脚本なのが不満である。これではいくら野盗達と膝交えて都の平安を願うよう協力を求めても、なんだか「あ、そう、それで・・・」と軽くいなされそうで貫禄がない。真実味に乏しい。もっと工夫してもらわないと。

ハッキリ言うとカリスマ性のない義経像は詰まらない。これを面白く見るには題名を(頭の中で)変えるしか無い。「頼朝とその愚弟」・・・とかっ。

義経さんのイメージは溌溂としたカリスマ性と生命力に溢れている人間像では?と信じていたので、(神木君の頃は義経の性格が良く表現出来ていたように思うから)半分以上過ぎた今、義経像に最早、<退屈>を感じてしまう隠居です。

一番気になるのは何度でも言うけれど「義経」さんの表情のワンパターン。台詞も咀嚼しつくしてから声に出してみてね、と老婆心。

これが一転、頼朝になると役者が膨らませるのが上手な上に描き易いのか?見事な頼朝像。脚本家は頼朝を理解しても義経を主役としては活かしきってはいないようで残念に思う。

法皇の口説きを「なるほど」と思わせる見方をなさるひなすけさん、人間頼朝を良く理解し解説くださるので、ホーそう見るのか、参った!と目からウロコ。まったく隠居の伸び切った脳細胞とは訳が違う立派な見方に頭が下がります。平幹法皇の演技、しかし劇画でしたね、突然目を光らせて・・・もう舌舐めずりせんばかり。

ひきかえに滝沢義経・・・表情からは法皇の言葉を終には感激し、受け入れる変化は伺えず、顔伏せて、ひたすら我慢していただけでは?、尚さら見る側は「君、君、どうした、大丈夫か?」ともどかしい。待てよ、おぉ・・もしかしてこれが義経さんの手か!おぼつかないように人には見せて金売り吉次に尋ねられれば奇想天外な答えをひねり出す「船があれば良い」

まったくワケ解らん。

大姫の悲劇はあのように徐々に病に臥すのではなく、もっと咄嗟の入水自殺、本当に義高を慕って後追い果てたと習いましたので悲劇が伝わりません。法要に大姫が傾いた身体で参列しているのは不憫ですが、不自然でもあります。親を拒絶するから病に臥すのでしょうから親に従う法要姿は違和感。頼朝は政治が忙しく大姫を見舞うことなど露も念頭に無く、その事が大姫の悲劇を更に大きくしたのかと単純に思ってましたから、まあ随分とお優しい。頼朝の人間性、身内を情で括らない方ならばあのエピソードは矛盾しています。

私的には一向に盛り上がらないまま半分以上過ぎた「義経」を熱心にみてくださる若い人達の感想からドラマの見方を教わるようで姿勢を正すおもいです。
この方の切り口が実に素晴らしい。

隠居も邪念を払ってひたすら素直にみる努力へと邁進する所存です。


  1. わるいやつら・大河ドラマ「義経」第30回

    詐欺師はよく泣く。泣いて相手を説得しようとする。その説得の言葉は無論、十中八九嘘の皮なのだが、巧妙な詐欺師ほどその中に真実を盛り込む。今回の後白河法皇の義経説得の言葉は、案外本心なのではないかと思った。この人は本来、皇位継承者ではない。出自の問題もあるが

    トラックバック by ひなすけの日記 — 2005/8/2 火曜日 @ 6:24:02

  2. タッキー「義経」(30)

    義高の処刑によって
    心身膠着状態に陥った大姫を案じ、
    法皇の出方を探り義経をいぶかりごたごた言う妻をしりぞけ、
    どーんと沈んだ底から
    「平家追討の大将に・九郎判官義経を」と
    発表するまでの頼朝の表現が見事だった。

    かたや、
    法皇から破格に取り立てられとまどい

    トラックバック by 邦画ブラボー — 2005/8/2 火曜日 @ 9:16:58

  3. 義経 第30回 「忍び寄る魔の手」

    今回大姫と頼朝が特に印象に残った回でした。
    なので順番すっ飛ばしてそこから行きます。

    ●大姫怖いよ&パパは大変
    義高斬首直後は、
    「義高さま義高さま義高さま義高さまー!!」
    と泣き喚いて、怒りと悲しみを爆発させていた大姫でしたが、その後は人が変わったの

    トラックバック by 鎌倉恋情 — 2005/8/2 火曜日 @ 19:22:30

  4. ●後白河法皇●〜後白河院の野望と挫折

    1156(保元元)年、父鳥羽法皇の崩壊後、兄崇徳上皇が起した保元の乱に、平清盛・源義朝の活躍で勝利すると、荘園整理の基準を自らの即位時点に求めるなどの強硬な保元の整理令を下して、摂関家の勢力削減を進めるなど皇室権力を強化しようとしました。その後、.

    トラックバック by 源氏の歴史<NHK大河ドラマ「義経」をもっと面白く見るために> — 2005/8/3 水曜日 @ 8:54:27

  5. 義経30攻める法皇悩む頼朝

    主役は一体誰だっけ?
    今年の大河ドラマ見てるといつも思ってしまいます。

    だいたい、大河ドラマは1年の長丁場なので、主人公の喜び悩み葛藤などを通じて、成長していく様を描けるわけだけど、今年の主人公はいっこうに成長の跡が見られない、というより成長のための「

    トラックバック by ぱるぷんて海の家 — 2005/8/3 水曜日 @ 9:50:45

  6. 『義経』「忍び寄る魔の手」

    『忍び寄る魔の手』なんて……そんな露骨なタイトルを!(笑) しかし、京の妖怪コンビ、本当にいい味出してますなあ。後白河法皇&丹後局でっす。私は一応、京都府の出身だけど、あんな喋り方しませんぜ。本当にあんなマッタリとか喋っておったのか?
    「後」白河法皇と言

    トラックバック by バガボンド・ブログ — 2005/8/3 水曜日 @ 22:55:39

  7. 「義経」第30回 忍び寄る法皇様

    今週の「義経」

    今回の法皇様は妖しさ無限大。
    優しい言葉をかけつつも、ボディタッチの嵐で
    思わず、昔、雑誌で読んだ「合コン必勝法」を
    思い出しちゃいました。
    「狙った男子にさりげなくタッチ攻撃☆」みたいな。
    いや、法皇様の場合、全くさりげなくなかったけど。

    トラックバック by 悠子のお宅日記 — 2005/8/4 木曜日 @ 18:01:14

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