子守りも厭わず・・。
演出が変わると見違えるように義経さんの表情が活き活きしてくるのは気のせいでしょうか(笑)。画面の光りの設計が決ると、どの役者も表情に陰影が豊で、見ていて気持ちが良い。
やるせない胸中を隠しながらはしゃぐ義経主従の雨のシーンや灯籠の灯ごしに写す館の気配・・・背景の蘇鉄の葉に凛々しさが引き立つ義経さんのお顔。手のひらから飛び立つ白い蝶など・・・細やかさ溢れる心象風景で、どれも芝居を引き立てており実に繊細だ。前方へ後方へ義仲と巴を交互に動かす演出はまるでマクベスの舞台を見る様だし、三角形に役者を配置することでセット内の狭さ平坦さに変化をつけている・・等と随所に細かい工夫が見られる。
広間のわざと端っこで、鎧戸の壁際に凭れ昼酒を浴びる源行家の狡そうな姿や詰め寄る巴の甲高い声にも性格づけが巧みに表現できていた。義仲の単純さ、義高の健気な声音まで申し分無い。
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