ゆるゆる参ろう「大河」の見方
ドラマを作るには時間という尺の制約が大きい壁だが、大河には、その長さと完結までの回数を49回に分けて、尚、持ちこたえさせる、という更なる制約がある。この種の仕事は映画よりも忍耐が要る。このような過酷な仕事に関わる人々は尋常では無い精神力を必要とされる。そんな仕事じゃなくて良かった!と秘かにおもってしまう私だが体力はもちろん精神力がまず1年も続かない。準備期間をいれたならば有に3年から4年は罹る仕事だが、それは脚本の出来上がる時間に大方費やされる。原稿が仕上がったらダメ出し、たっぷりと余裕をもって設定してもどんどん持ち時間が無くなり・・・と黛氏の本を読んでも大変な仕事だ、と実感する。役者は、脚本を渡されてより本番までほとんど一発勝負だろう。ロケとなると、現場で必要なカットを多分衣装だけ替えて、集中的に前後の脈絡なく撮り溜めをする事も有るはずだから、繋がらないイメージを想像力という演技で補うのだ。情熱のみが支えだろう・・と嘆息するが、大事な長丁場を芝居にだけ専念するわけでもなく売れている時に売ってしまおう、の芸能事務所の対応を何時もどうかとおもうが、それやこれや乗り越えられる人間だけが生き残れる世界なのだろう。
続きを読む…