活学
いつも楽しみに読ませていただいている古川享さんのブログはとても勉強になるのでご紹介です。
マイクロソフトでの入社試験で面接を担当された頃の採用面接 が一風変わったエピソードで凄いのです。
好きなジャンルを選ばせてからその部分に鋭い質問を雨あられのように注ぐ箇所を読んでなるほどな〜と納得しました。
言葉で「好き」と言うのは簡単だけど、その「好きの何をどう言う理由で!好き!と選んだかを自分でしっかりと把握できている人は案外少ないことを気づかせてくれます。
30年も前に私も似たような経験をしています・・・
広告スタイリスト時代、アシスタント面接の基準は弁説爽やな自己表現“自分の選んだ色に責任を持て!”が選ぶ基準だったのです。
一言ピンク、と言ってもありとあらゆるピンクが世の中にはある。
「なぜこのピンクを君は良いと選んだの?」に答えられない人は何年経っても一人前には育たなかった・・・。
テーマはピンクにしよう!と仮に決めても10人が10人各々違うピンク色を想像するわけでスタイリストが選んだピンクが淡かろうが濃いかはあまり問題では無い。ならば自分の選んだ色見、そのピンクを徹底的に際立たせるような脇の小物を揃える覚悟が出来ていないと、つまり選んだ理由を説明できないとそのピンクは決して他者の目には綺麗に見えてこないものなのだ。もちろん都会的ピンクか田舎風ピンクか、冷たいか!温かいか!さえ把握できない人は小物もチグハグで何時間経っても膨大な色の中から何一つ決めることができず涙ぐむことになる。
そうなると色に敏感なカメラマンやデザイナーに徹底的に否定されてしまう結果になるのは目にみえている。
古川さんのお話から「好き」という漠然とした自分の頭の中の思いを他者へ伝える為には言葉を使う大切さ、しかも説得するためのソレ相当のテクニックが要るんだよ!と改めて面接を例に教えてくださっているようで、実に素晴らしい実践哲学だと思いながら読ませていただきました。
こんなお話はそうそう聞けるものではない・・・若い人には古川さんのブログは宝物満載のように思えます。お薦めするまでもなく大人気ですが・・・。