谷口摩耶句集「風船」が届く
また従姉妹から句集が届く。
マルタ島へ旅した時に出会ったデザイナーとの絵と俳句の素敵なコラボレーシヨン。
俳句集を頂くと・・・自分の生活と余りにかけ離れた世界なのでとまどうばかりだが
日常を描写した好きな句が有りました。
寒紅梅ほかの生き方ありしかも
抽斗にコルクの溜まる春の夜
夜ふかしの蜆でありぬ砂を吐く
御尊父が我が父の中学の同級という御縁で時々コメントをしてくださる大学の先生で演劇人福田逸先生のところで偶然にも読んだ素晴らしいエッセイ「畏怖すべき愛すべき歴史」のさいごに書かれている戦地から届いた御主人の和歌に残された奥様が返歌のような切ない題をおつけになるお話とその題「花の下なるそぞろ歩きを」に、ため息がでます。
なんという教養を昔の女性は身につけていらしたのかと・・その題から愛が溢れます。
一方まだ句の世界ではいかにも若い題「風船」だが。従姉妹もこの先、時を浄化するようにしつつ句を詠みつづけ心を抉るような題をつける時が来るのだろう・・
句と和歌とは本質的に違うものなのに混同するようなご紹介の仕方をして福田先生に大変に御迷惑をおかけしました事お詫びいたします。
ここに訂正。
訂正を……「……花の下なるそぞろあるきを」は、樋口季一郎中将ではなく、中将の愛娘(長女)故玉村美智子さんの御夫君の歌です。その歌をタイトルに美智子さんが自伝的歌集を私家本としてお出しになつた次第。なお、玉村ご夫妻は俳句ではなく和歌を嗜まれたのです。
ついでに……私はいはゆる評論家ではありません、だつて雑誌などにエッセイは書きますが、評論と呼べるやうなまともなものは殆ど書いてゐませんので。大学人、あるいは演劇人でせうか……。
コメント by dokudankoji福田 — 2005/11/4 金曜日 @ 0:12:30
俳句と和歌では大違いなのは気がついていたんですが強引でしたね。
作者の係累を読み間違えていました。『どうしよう・・』そそっかしくて誠に穴があったら入りたいです。
どうにか結び付けてあの素敵な文章をご紹介したかったんだと思います(汗)
一昨日の産経の連載コラムに今度こそ間違えないようにチェックしましたが
「私の失敗」で作家 瀬戸内寂聴さんがお母さまについて書いていらっしゃいましたね。寂聴さんの憧れの美少女が福田先生の母上との事・・その先輩が評論家や劇作で活躍された福田恒存さんの夫人となる西本・・。さんとお名前が出ていて家の母と「うわ〜〜さぞ美しい方でしょうね」と噂をしあいました。
評論についても、時間の問題でお書きになることに成るでしょう・・・。
でも正確でない記事で御迷惑をおかけしました。お詫びいたします。
コメント by patra — 2005/11/4 金曜日 @ 0:42:27
あ、私の舌足らずです! 訂正要求ではなくて、私が訂正したつもりでした、すみません。
これも私からの訂正。正確にいふと母は「さぞ美しかつたのでせうね」といふべきで、今や84歳、昔の面影はどこへやら…。息子の私が申すのも変ですが、確かに昔の写真はかなりのものではあります。美人の部類に入るでせうか。ただ、冬はスキー、夏は水泳で何時も真黒な顔で映つてゐます。水泳では例の「前畑頑張れ」の前畑さんに教わつたこともあるらしいのです。自由形では遂に母にかなわなかつた私です。私は平泳ぎが得意でした。
何だか関係ないこと書いてしまひました。失礼。
コメント by dokudankoji福田 — 2005/11/5 土曜日 @ 1:03:53
このところじっくりとマックに向う時間がなくて私のアバウトさが如実に表れているところです。
送信後、TBマナーに反している事も気がつきました。先生のさりげないフォローはとても紳士的でかえって感謝です。かたじけない。
前畑頑張れ・・のあの前畑選手に水泳を?きっと素晴らしくスタイルが良い方だったと想像できます。どちらにしても美しい、という文字を寂聴さんにも息子さんにも使って頂ける過去をお持ちなんてお見事で誰でも真似できることではありませんよ。
あ、母はドッジボールの選手、ずんぐりむっくりで安定が良く球を受け止めるのが巧かったそうで・・・(笑)
コメント by patra — 2005/11/5 土曜日 @ 18:41:05