「時をかけるヤッコさん」
日本初のスタイリストとして頓に有名な高橋靖子さんから著書をプレゼントして頂きました。光栄なことに同時代の端っこに居たスタイリストなのにメールで「ぱとらさんにプレゼントしたいのよ、昔からの友人として」
と言ってくださった。
いまだ現役で活躍されているのが頷ける心憎い気くばりに驚きました。
宅急便のお兄さんにもお名前が浸透している程有名なヤッコさんに,私はとても遠慮していたのにも拘わらず、何と直ぐ受け取れるように郵便では無く宅急便で送ってくださった。もしヘルパーさんが居ない日だと郵便受けからは取れない車椅子ですが・・・
買い物から戻ったヘルパーさんも心配りを実に感心してくださった。
本は表紙も裏も題字のデザインも森本千恵さんらしく、とても可愛い綺麗なデザインで、ヤッコさんに似合っていました。
裏表紙の素敵なパッチワークは共通の友人藤本夢実人さんのヤッコさんへのカーテンです。
私もパッチワークのマフラーを頂いていたので直ぐわかりました。
さっそく読みはじめました。
つくづく感心するのはチャンスを見事に自分の力量にかえていく行動力です。
明るい無邪気さもその行動力を自然体で後押ししていますね。
今から40年以上前,原宿の事務所がご近所でお互いのアシスタントが友達同士という微かな縁にもかかわらず、こうして親しみを示してくれる優しさこそヤッコさんの才能だと感じています。
2年程前、FBフレンドに
「なんでぱとらさんは我々業界で知られていないの?」とダイレクト聞かれ返事に窮したのですが、それは一重に才能の無さであるけど、圧倒的に仕事量も少ない。
丁度スタイリストとして軌道に乗り出始め頃、家庭の事情で青山の事務所を閉める羽目になり、僅か4年くらいの表参道暮らしだったので復帰後も大きく水が空いてしまったのです。私の性格である極度の用心深さも相当に影響していたと思います。業界の人との交流は時間がなく全くといって出来なかったのです。障害も在ったので職業の選択を間違えた感が積極的な生き方を阻害もしていましたね。
ロック業界とは全く縁がなかったけれど、共通の芸能人,文化人と同じようにお仕事していても仕事を離れればそれっきり、ほぼ交流が無かった私ですが、ご本を読むとヤッコさんの人なつこっさは才能だとおもいました。凡人とは明らかにレベルが違います。
今でも現役で誰にでも愛されて、お仕事もあることに心から良かったとおもうのです。
神様は公平です。何もかも楽しんで仕事をなさるヤッコさんと生活の為に仕方無く渋々仕事をしていた私では雲泥の差w早く仕事が無くなり引退するのは当然の結果なのです。
同時代だったのでヤッコさんが書かれていない事情も知っていました。沢山の困難が在ったこと、薄々でしか理解できなかった事も、今回はっきりとは書いていらっしゃらないけれどチャーの件で分り納得しました。
乗り越え、さらに元気な前向きに感動してしまった。
寂しがり屋さんのように仰っているけれど遥かに強い方だとおもいました。
この所時々メールのやり取りが出来ます。
嬉しい事です。
本屋さんにポップを配布する努力をなさるヤッコさんの
「時をかけるヤッコさん」沢山売れると良いな!・・・・そう願わずにはいられません。
健康でいつまでも現役の記録を伸ばしてくださるように心から祈ります。