すきやき解禁
亡くなる年の老人の日に突然「すき焼が食べたい」と言う父に暑さに参っていた私は姉の持参したお刺身でお茶を濁したのでした。その年は9月でも異常に暑い日が続いていたのです。
その年の暮れに検査入院の侭、父は亡くなり遂に「すき焼」を食べられず、後悔の苦い思いでだけが残りました。其れ以来、我が家で禁止となっていたのです。
6年経った今年は7回忌です。仏壇に供え、4人で久しぶりに「すき焼」を味わいました。父の流儀は卵をつけません。なので少し薄味ですがフミちゃんだけ卵派なので「大丈夫?味、薄く無い?」と訊くと「全然、丁度良いです、おいしい♪」息子は「ちゃんとすき焼の味になってるよ」と笑います。すごく上等のロースだからどう食べても美味しい筈だけど。詳しい作り方ではないのかもしれません(笑)割り下(酒、味醂、醤油にお水)を用意しておき,適当に作りますが,お肉を砂糖では決して炒めないのが父の好みだったので他所様には比べられません。
食欲無いのよーとか言ってた老母も「アララ、食べられるから不思議!?」とか何とか言いつつご機嫌でした。無事に過ごせた6年を感謝しつつ・・・生人参やレタス、茹でブロッコリーをバーニャカウダソースで一緒に食べる。ポットを暖める蝋燭が少し小さかったけど楽しめました。