夏の着物、こうばい
作る職人さんが居なくなってしまったのか、紅梅と呼ばれる着物地を最近ほとんど
見かけない。
薄い紗に横糸、縦糸で格子柄を織り出してある、これは無地にみえるけれど水草の模様が浮き出ている涼し気な単。
こんな普段帯にしなければ、外出にもなりますが母は普段着専門です。
母の一張羅、紺地に白い秋草の模様の紅梅が大好きだった私は狙っていたのだけど、もう着潰してしまって擦り切れたので廃棄。今はこれともう一枚の下の紅梅だけ・・・。梅雨あけの頃と秋になる前のほんの一瞬に着ます。
藤色に白いポチポチ..帯は黒い木綿の半幅。
お墓参りの後、くつろいでいる母、88才でパンチパーマ、背筋ピン(笑)。
季節の気配を着物で表現していた日本、捨てがたいものがあります。
長じゅばんからきちんと着ないとダメな紗や無双は、さすがに暑いので着られません。
母に言わせるとアスファルト道路の輻射熱と林立したビルからの空調の排気熱で昔より
うんと暑い日本。
夏に着物を普段に着る人は少ないだろうから・・・貴重な記録になるかもしれない。(これもインスタントな親孝行で失礼します。汗”)