ビタミンなはなし

私は自慢じゃないけど友達が少ないと仲間うちで有名なんです。 そんなことが自慢になるか!オイ、オイと言われそうですが今の世の中は友人が多いほど人は誉めるし安心もする風潮でしょう? 
その例で言えば私は友達をほとんど持っていない事になってしまう。 友人とは1対1で付き合い、ジャンルの違う友人を他と交ぜないのが主義だからです。 
若い時はもちろん大勢で群れていましたけど、年月を重ねるうちに人に対しての営業力が落ちてきたのがおもな理由と、丁寧に付き合う!が重大テーマになったからです。 結局満足なおもてなしとは心を開く会話にあるようで大勢では散漫になってしまって。 
老人力が取り沙汰されている昨今、私はどうやら孤高?の美学へと邁進してゆく老人力がついてきちゃった様なのです。 笑。 
あえて弧独に過ごす時期って一生の内で人間には必要なんじゃないかな? 

人には2通りのタイプがあって、一つは犬型人間、もう一つは猫型人間に大きく分けられるのだそうですが、前者は社会生活に積極的に拘わるタイプ、後者はあくまで個人生活を重視するタイプ。 
犬型が誉められたい、認められたい人とした場合、猫型はその逆、自分の価値観が社会の基準から多少ズレていても人の目より己、なのだそうだ。 フムフム。 
犬型の人の意識が外交型で猫型が内交的、だとすると猫サイトが圧倒的に犬やほかの動物よりホームページを飾る量が多いのも納得できます。 

私自身友達付き合いが苦手なのではなく、来る者は拒まず去る者は追わずの非積極体ですが、独りでいる時間が平気な人間に猫型が多いのでしょうか、コツコツ自主努力して、しらぬ間に困難を克服するタイプですね、今の時代にピッタリな人材は怠け者あつかいだった猫族ということになりそうです。 何ていっても持久力が凄い。 
交友時間が少ないことは不景気な今こそチャンスです、そのぶん独り遊びが上手だという事になるもの。 (この場合の遊びとは独学のことよ。) お宅で修得した技術はかなり上達してくるはずです、付加価値が無意識下に付ついてくるし、勉強するには孤独が味方、人間の価値は閑な時に何をするか?で大きく差が出るそうです、仕事が無い時遊び惚けるか、自己研さんするかで成果が表れるのも時間の問題となるでしょう。 

私に限って云えば心が外を向いていたらとても此の歳でインターネットを修得する気なんて起きない、人付き合いの悪いお宅猫でよかった・・・という事になります。 
外食ばかりだと料理だって上達しないし・・・家で作れば安くて美味しい。 

本当は一粒でビタミンな効き目の濃い友人を両手に余るほどに恵まれているのですが・・
1年に一回逢うか逢わないかの友人達。 
でも濃い関係だから、空白の時間を逢った瞬間から取り戻せるので、頻繁に確かめあう必要がなくとも友情は健在なのですよ。 
放っておいてくれる良き友あってこそ努力も実を結ぶというものです。 

君子の交わり淡きこと水のごとし、孔子が言いましたが、なかなか奥深い言葉です。 
友情を長続きさせる秘訣でしょうか。 お互いが切差琢磨しあうには距離が必要です。 
ある程度の年令になったら孤高になるべし、孤独を恐れるな! 
そして常に自分より優れる友を持つ心がけがあれば、つられて成長してゆけるし・・・
(良くつられる・・・という所がミソですが。) 
志しが同じじゃなかったら寧ろ独り旅のほうが遥かに楽しいというものです。 
想像も付かなかったんだけど、いざ経験してみると自然の成りゆきとは良く言ったもので、 だんだんと見えてくる事が在って歳を取るのも味わい深いものなんだな・・・と泰然自若、動かざること岩のごとし、の我が家の老人二人を観察しつつ思うお宅猫な私です。 
ちなみに87歳の父はNews Weekを愛読して、英文で投書するのが生き甲斐、母81歳は区の図書館が届けてくれるのを良い事に、リクエストカードで週5〜6册新刊本を読破する強者です。共に2人は若い時、勉強は嫌いだったというから笑えるでしょう? 

人間それなりに、何とかなるものですね。いやはや。 


Retour